研究課題/領域番号 |
19591471
|
研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
加藤 広行 群馬大学, 医学部, 講師 (70224532)
|
研究分担者 |
桑野 博行 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90186560)
浅尾 高行 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (40212469)
鈴木 秀樹 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (20322018)
|
キーワード | 生体肝移植 / 過少グラフト / 脂肪肝グラフト / 骨髄幹細胞移植 / 肝虚血再灌流 / 多価不飽和脂肪酸 / 肝切除モデル / 肝血管遮断モデル |
研究概要 |
成人間生体肝移植における移植肝臓の過少グラフト・脂肪肝グラフトぼ、術後の遷延性機能的胆汁鬱滞および難治性腹水を引き起こす。これを克服するためにラット肝切除モデル・部分肝移植モデル・脂肪肝モデルにおける絶対的機能的肝細胞不足を補助すべく、骨髄幹細胞から誘導しだ肝特異細胞移植や血行再建法の工夫、多価不飽和脂肪酸を用いて、過少グラフトや脂肪肝グラフトによる障害を軽減させるための研究を行っている。 (ラット成体幹細胞の分離培養と肝細胞分離法の確立) ラットより骨髄細胞を採取し、CD34といった幹細胞特異的なモノクローナル抗体を用いて骨髄幹細胞を標識した。これに基づき、cell sorterによる骨髄幹細胞の分離を行った(業者委託)。マウス幹細胞にActivin Aと BMP4を用いると、肝特異細胞へ分化することが報告されており(NatBiotechnol 2007;24:1402-11)、この方法により分離したラット骨髄幹細胞が肝特異細胞へ分化誘導されるか検討を行ったが、ラットの骨髄幹細胞では肝細胞への分化誘導を確認できず、新たな方法などを研究中である。 (ラット脂肪肝モデルでの研究) 骨髄幹細胞から肝細胞への誘導実験が確立していないため、肝切除モデル・肝門部血管遮断モデルでの肝虚血再潅流について実験中。肝血、管遮断モデルでは脂肪肝ラットを肝動脈・門脈同時再潅流群、肝動脈あるいは門脈をそれぞれ先行して再潅流する群の3群で比較を行ったところ、肝動脈先行再潅流群でASTとALTの有意な改善を認めた。また、ω3多価不飽和脂肪酸を用いて、脂肪肝における肝虚血再潅流後や肝切除後の肝機能が改善されるか否か実験中。 (ラット部分肝移植モデルの確立) ラット30%部分肝移植モデルを当教室で確立すべく実験中。
|