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2007 年度 実績報告書

FoxP3遺伝子モニタリングによる肝移植後の新たな免疫抑制療法の開拓

研究課題

研究課題/領域番号 19591488
研究機関熊本大学

研究代表者

阿曽沼 克弘  熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 准教授 (40202626)

研究分担者 猪股 裕紀洋  熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 教授 (50193628)
岡島 英明  熊本大学, 医学部附属病院, 講師 (20308604)
武市 卒之  熊本大学, 医学部附属病院, 助教 (00380999)
キーワード移植・再生医療 / 免疫抑制
研究概要

肝移植後早期及び長期経過症例についてCD4+CD25+制御性T細胞のポピュレーションをFACS(flow-assisted cell sorting)分析法により、FOXP3mRNAの発現をreal time RT-PCRを行った後、ΔΔCt法によりFold induction(FI)として数値化(Fold induction=2^<ΔΔCt>、ΔΔCt=(Ct_<FOXP3>-Ct_<18s>)_<sample>/(Ct_<FOXP3>-Ct_<18s>)_<reference>)し、解析を行った。
1.術後早期症例については15症例において、移植手術前日、術後1、2、3、4週に検体を採取し経時的変化をみた。CD4+CD25+制御性T細胞のポピュレーションは採取日毎の有意差はみられなかった(P=0.19)が、FOXP3mRNAFIは術後1週目に、他の採取日と比較し有意に高かった(P<0.01)。基礎医学的研究によると、FOXP3mRNAは、制御性T細胞以外の免疫細胞が活性化した場合にも発現するとの見解があることから、術後1週目頃は、体内の免疫反応の活性化によりFOXP3mRNAの発現が増加することが推察された。
2.術後長期経過症例については、この2因子と、肝機能状態、免疫抑制剤の血中トラフレベルとの相関関係の有無を検討したが、いずれも相関関係はみられなかった。しかし、術後1年以上経過し、且つ検体採取時に肝機能が安定していた23症例を選択し、術後の急性拒絶発症の有無により2グループに分けた場合、CD4+CD25+制御性T細胞には有意差はなかった(非拒絶群=3.12%vs.拒絶群=3.02%,P=0.81)が、FOXP3mRNAFIは拒絶群で有意に低くなった(非拒絶群=1.08vs.拒絶群=0.28,P<0.05)。このことから、FOXP3mRNAの発現と肝移植後急性拒絶発症の間に関連性があることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 生体肝移植患者における制御性T細胞及びFOXP3遺伝子発現の臨床的意義2007

    • 著者名/発表者名
      阿曽沼 克弘
    • 学会等名
      第107回日本外科学会定期学術集会
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      2007-04-13

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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