遺伝子改変マウスを用いた急性膵炎発症機序の解明

2008 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 19591514
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 外科学一般
• 研究機関: 熊本大学
• 研究代表者: 廣田 昌彦 熊本大学, 医学部・附属病院, 非常勤診療医師 (80284769)
• 研究分担者: 馬場 秀夫 熊本大学, 医学薬学研究部, 教授 (20240905) ; 高森 啓史 熊本大学, 医学薬学研究部, 講師 (90363514)
• 連携研究者: 大村谷 昌樹 熊本大学, 発生医学研究センター, 助教 (60398229) ; 山本 章嗣 長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部, 教授 (30174775)
• 研究期間 (年度): 2007 – 2008
• キーワード: 急性膵炎 / トリプシン / PSTI / オートファジー / トリプシンインヒビター / 膵腺房細胞 / ノックアウトマウス / 自己消化

研究概要

急性膵炎におけるオートファジーの意義と急性膵炎の発症機序を明らかにするために、Psti/Atg5ダブル欠損マウスと膵特異的Atg5欠損マウスを作成し、解析した。1)膵外分泌刺激時には、オートファジーの結果トリプシンが生成するが、通常はPSTI活性によりトリプシン活性は阻害されて膵障害は生じない、2)過剰な膵外分泌刺激によりトリプシン活性がPSTIの制御活性を超えると、連鎖的に膵消化酵素が活性化されて膵が障害される、という結論を得た。

研究成果

• [雑誌論文] 急性膵炎の発症に関与する遺伝子変異 (2009)
  • 著者名/発表者名: 廣田昌彦、瀧下智恵、田中洋平、大村谷昌樹、馬場秀夫
  • 雑誌名: 侵襲と免疫 18 ページ: 32-38
• [雑誌論文] 膵腺房細胞内のトリプシン活性とプロテアーゼインヒビター (2009)
  • 著者名/発表者名: 橋本大輔、大村谷昌樹、廣田昌彦、高森啓史、山村研一、馬場秀夫
  • 雑誌名: Surgery Frontier 16 ページ: 114-119
• [雑誌論文] 重症急性膵炎に対する膵局所動注療法 (2009)
  • 著者名/発表者名: 廣田昌彦
  • 雑誌名: 外科治療 100 ページ: 375-379
• [雑誌論文] C/EBP homologous protein is crucial for the accelerationof Experimental pancreatitis (2008)
  • 著者名/発表者名: Suyama K, Ohmuraya M, Hirota M, Ozaki N, Ida S, Endo M, Araki K, Gotoh T, Baba H, Yamamura K
  • 雑誌名: Biochem Biophys Res Commun 367 ページ: 176-182
  • 査読あり
• [雑誌論文] Involvement of autophagy in trypsinogen activation within the pancreaticacinar cells (2008)
  • 著者名/発表者名: Hashimoto D, Ohmuraya M, Hirota M, Yamamoto A, Suyama K, Ida S, Okumura Y, Takahashi E, Kido H, Araki K, Baba H, Mizushima N, Yamamura K
  • 雑誌名: J Cell Biol 181 ページ: 1065-1072
  • 査読あり
• [雑誌論文] Platelet count as asensitive and convenient parameter for assessing the prognosis in acute pancreatitis (2008)
  • 著者名/発表者名: Fujimura Y, Hirota M, Ichihara A, Takamori H, Baba H
  • 雑誌名: Pancreas 37 ページ: 225-227
  • 査読あり
• [雑誌論文] 急性膵炎重症化の分子機構 (2008)
  • 著者名/発表者名: 広田昌彦、大村谷昌樹、陶山浩一、尾崎宣之. 井田智、田中洋、高森啓史、馬場秀夫
  • 雑誌名: 胆と膵 29 ページ: 313-316
• [雑誌論文] 急性膵炎(重症膵炎を含む) (2008)
  • 著者名/発表者名: 広田昌彦、高森啓史、田中洋、生田義明、佐藤伸隆、田中洋平、馬場秀夫
  • 雑誌名: 救急・集中治療 20 ページ: 381-386
• [雑誌論文] 遺伝子改変マウスを用いた膵炎の発症機構の解析 (2008)
  • 著者名/発表者名: 大村谷昌樹、広田昌彦、橋本大輔、馬場秀夫
  • 雑誌名: 膵臓 23 ページ: 20-24
  • 査読あり
• [雑誌論文] SIRSと急性膵炎の重症化 (2007)
  • 著者名/発表者名: 広田昌彦、市原敦史、藤村美憲、保坂征司、岡部弘尚、蔵元一崇、木下浩一、近本亮、高森啓史、金光敬一郎、馬場秀夫
  • 雑誌名: 侵襲と免疫 16 ページ: 30-34
• [雑誌論文] 急性膵炎とnon-occlusive mesenteric ischemia (NOMI) (2007)
  • 著者名/発表者名: 広田昌彦、井田智、金光敬一郎、馬場秀夫
  • 雑誌名: 医薬の門 47 ページ: 30-33
• [雑誌論文] 急性膵炎におけるSIRSとCARS (2007)
  • 著者名/発表者名: 広田昌彦、坂本快郎、田中洋、近本亮、高森啓史、馬場秀夫
  • 雑誌名: 最新医学 62 ページ: 1866-1873
• [雑誌論文] 急性膵炎におけるMRI検査 (2007)
  • 著者名/発表者名: 広田昌彦、金光敬一郎、高森啓史、馬場秀夫
  • 雑誌名: 医薬の門 46 ページ: 506-509
• [雑誌論文] エビデンスに基づいた急性膵炎の診療ガイドライン出版後の普及活動と今後インターネット化、ダイジェスト版、英文化 (2007)
  • 著者名/発表者名: 吉田雅博、高田忠敬、真弓俊彦、平田公一、木村康利、小泉勝、伊佐地秀司、武田和憲、広田昌彦、関本美穂、三浦文彦、和田慶太
  • 雑誌名: 日本腹部救急医学会雑誌 27 ページ: 487-490
  • 査読あり
• [学会発表] 急性膵炎の発症にはオートファジーの機構が関与する (2008)
  • 著者名/発表者名: 廣田昌彦
  • 学会等名: 第15回外科侵襲とサイトカイン研究会
  • 発表場所: 盛岡市
  • 年月日: 2008-12-13
• [学会発表] 急性膵炎の発症・重症化の機序と治療戦略 (2008)
  • 著者名/発表者名: 廣田昌彦
  • 学会等名: 第10回筑後地区肝胆膵研究会特別講演
  • 発表場所: 久留米市
  • 年月日: 2008-11-04
• [学会発表] Autophagy activatestrypsinogen within the pancreaticacinar cells and induces acutepancreatitis (2008)
  • 著者名/発表者名: Hirota M
  • 学会等名: Joint meeting of the European pancreatic club and the international association of pancreatology
  • 発表場所: ポーランドウッチ市
  • 年月日: 2008-07-28
• [学会発表] Involvement of Autophagy in trypsinogen activation within the pancreatic acinar cells (2008)
  • 著者名/発表者名: Hirota M
  • 学会等名: Lecture at Tampere University
  • 発表場所: フィンランドタンペレ市
  • 年月日: 2008-07-23
• [学会発表] 急性膵炎の重症化機序 (2008)
  • 著者名/発表者名: 廣田昌彦
  • 学会等名: 第9回侵襲と生体反応研究会
  • 発表場所: 東京都
  • 年月日: 2008-02-16
• [学会発表] 急性膵炎の病態解析とその膵癌診療への応用 (2007)
  • 著者名/発表者名: 広田昌彦
  • 学会等名: 高知急性膵炎学術講演会特別講演
  • 発表場所: 高知市
  • 年月日: 2007-08-03
• [学会発表] 遺伝子改変マウスを用いた膵炎の発症機構の解析 (2007)
  • 著者名/発表者名: 広田昌彦、大村谷昌樹、橋本大輔、陶山浩一、尾崎宣之、市原敦史、井田智、近本亮、高森啓史、金光敬一郎、馬場秀夫
  • 学会等名: 第38回日本膵臓学会大会ワークショップ
  • 発表場所: 福岡市
  • 年月日: 2007-06-29
• [学会発表] 急性膵炎における血中soluble E-selectin濃度、thrombomodulin濃度の変化とその意義 (2007)
  • 著者名/発表者名: 井田智、広田昌彦、近本亮、高森啓史、金光敬一郎、馬場秀夫
  • 学会等名: 第38回日本膵臓学会大会一般口演
  • 発表場所: 福岡市
  • 年月日: 2007-06-28
• [学会発表] 急性膵炎時のCT重症度評価における腎周囲脂肪織炎の意義 (2007)
  • 著者名/発表者名: 今村裕、廣田昌彦、阿部真也、八木雄史、岩槻政晃、水流添周、近本亮、高森啓史、金光敬一郎、馬場秀夫
  • 学会等名: 第38回日本膵臓学会大会パネルディスカッション
  • 発表場所: 福岡市
  • 年月日: 2007-06-28
• [学会発表] 膵疾患診療のトピックス (2007)
  • 著者名/発表者名: 広田昌彦
  • 学会等名: 大隈臨床外科医会特別講演
  • 発表場所: 鹿屋市
  • 年月日: 2007-06-14
• [学会発表] 急性膵炎の発症・重症化の機序と治療戦略 (2000)
  • 著者名/発表者名: 広田昌彦
  • 学会等名: 第12回外科難治性症例検討会
  • 発表場所: 姫路市
  • 年月日: 2000-02-01
• [図書] 急性膵炎 : 成因・発症機序・重症化機序. In : 膵疾患へのアプローチ、下瀬川徹編 (2008)
  • 著者名/発表者名: 廣田昌彦、大村谷昌樹、馬場秀夫
  • 総ページ数: 11-17
  • 出版者: 中外医学社(東京)
• [図書] エビデンスに基づいた急性膵炎の診療ガイドライン第2版 (2007)
  • 著者名/発表者名: 広田昌彦
  • 総ページ数: 1-131
  • 出版者: 金原出版(東京)
• [図書] 急性膵炎の重症度判定法は? In : 臨床に直結する肝・胆・膵疾患治療のエビデンス(跡見裕、他編) (2007)
  • 著者名/発表者名: 広田昌彦、金光敬一郎、高森啓史、馬場秀夫
  • 総ページ数: 216-218
  • 出版者: 文光堂(東京)
• [図書] 急性膵炎. In : 知っておきたい臨床検査値. 日本薬学会編 (2007)
  • 著者名/発表者名: 広田昌彦、馬場秀夫
  • 総ページ数: 106-109
  • 出版者: 東京化学同人(東京)
• [図書] 急性膵炎の病態生理. In : 最新医学別冊新しい診断と治療のABC54(下瀬川徹編) (2007)
  • 著者名/発表者名: 広田昌彦、大村谷昌樹、橋本大輔、陶山浩一、藤村美憲、尾崎宣之、井田智、市原敦史、田中洋、高森啓史、馬場秀夫
  • 総ページ数: 16-24
  • 出版者: 下瀬川徹編最新医学社(東京)