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2007 年度 実績報告書

肺癌セルライン樹立とその利用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19591516
研究機関東京医科大学

研究代表者

野村 将春  東京医科大学, 医学部, 講師 (40424494)

研究分担者 加藤 治文  東京医科大学, 医学部, 教授 (20074768)
平野 隆  東京医科大学, 医学部, 准教授 (30238381)
大平 達夫  東京医科大学, 医学部, 講師 (40317847)
キーワード肺癌 / セルライン / マイクロアレイ / プロテオーム
研究概要

日本人由来の肺癌セルラインを樹立し、遺伝子、蛋白質等を調べ、さらに実験などに利用し、最終的に肺癌の診断、治療に役立てる事がこの研究の最終的な目的である。そのために我々は米国にてこれまで数多くのセルラインを樹立してきたテキサス大学サウスウエスタンメディカルセンターのAdi.F.Gazdar教授とコンタクトをとり、10日間で基本的なセルライン樹立のためのノウハウを学んだ。帰国後、当院倫理委員会の承認が8月に得られ、8月下旬より研究を開始。肺癌患者の手術検体から癌細胞を採取し、初代培養を行ってきた。当初、本年度中に10個のセルラインを樹立する予定であったが、研究開始の時期が遅れたため現在まで樹立したセルラインは5個に留まっている。病理組織学的には腺癌3例、大細胞神経内分泌癌1例、癌肉腫1例であった。しかし、まだ5個とは言え、腺癌3例中2例は予後の悪い、低分化型の腺癌であり、また大細胞神経内分泌癌、癌肉腫とも予後が悪くこれらのセルラインを調べる事により、様々な遺伝子や蛋白質の異常が発見される事が期待される。特に大細胞神経内分泌癌のセルラインに関してはマイクロアレイによるDNAレベルの解析の結果、数多くの遺伝子異常を認めた。また、このセルラインは付着型と浮遊型の2つの形態をとる事が観察された。その増殖過程は、最初にフラスコ底に付着してから増殖し、一部が浮遊してくるというもので、この現象はあたかも癌の接着と遊離を惹起させるものであり、その違いを調べる事により転移に関係している因子を見つける事が出来る可能性がある。実際に、浮遊している細胞と付着している細胞を別々に採取し発現蛋白質を調べた所、数多くの相違点が認められた。現在、遺伝子と蛋白質のデータを併せて解析中である。これらのデータを本年度、或いは来年度の国内、海外の学会に順次報告し、最終的に論文にまとめる予定である。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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