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2008 年度 実績報告書

新規食道癌抗原CUEC-10の食道癌における診断・治療への応用研究

研究課題

研究課題/領域番号 19591530
研究機関千葉県がんセンター(研究所)

研究代表者

島田 英昭  千葉県がんセンター(研究所), 医療局消化器外科, 主任医長 (20292691)

キーワード食道癌 / 腫瘍マーカー / SEREX / 腫瘍抗原
研究概要

●血清p53抗体検出キットと同様の手法で、CU-EC-10抗原をプレートに固相化したELISAキットを作成した。このELISAキットを用いて、血清中の抗CU-EC-10抗体をスクリーニングした。
●対象は、1999-2005年までに入院加療した食道癌患者の治療前の血清約300検体である。これらの食道癌患者において病期別の血清抗体の陽性率を明らかとした。
●健常者群の平均値+3SDをカットオフ値とするとELISA解析では17%(43/91)であり、健常者対照群における陽性率は2.2%(1/45)であった。
●その結果、CUEC-10に対する抗体価は健常者血清に比べ、患者血清において有意に高いことが判明した。病期別の陽性率では、差異を認めなかった。65歳未満の症例で陽性率36%と高い傾向を認めたが、有意差ではなかった。また、リンパ節転移陽性症例で陽性率32%とリンパ節転移陰性症例の陽性率8%と比較して高い傾向を認めた。その他の臨床病理学的因子との相関関係は、認めなかった。抗CU-EC-10抗体の有無と予後との関係を検討したが、両群で有意差を認めなかった。
●食道扁平上皮癌患者における血清CUEC-10抗体陽性率はWestern blot解析で26%(14/54)であり、既存の腫瘍マーカーと併用することで、陽性率が高くなることが明らかとなった。CEAとの併用で44%,SCC-Agとの併用で41%,CYFRA21-1との併用で52%であった。既存の腫瘍マーカー単独の場合の陽性率と比較するとCYFRA21-1と併用した場合に最も有意差が大きかった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Hiwasa T, Shimada H, Kuboshima M, Shiratori T, Kagaya A, Nabeya Y, Sugano S, Ochiai T, Matsubara H, Takiguchi M. Decrease in chemosensitivity against anticancer drugs by an esophageal squamous cell carcinoma SEREX antigen, AISEC2009

    • 著者名/発表者名
      Hiwasa T, Shimada H, Kuboshima M, Shiratori T, Kagaya A, Nabeya Y, Sugano S, Ochiai T, Matsubara H, Takiguchi M.
    • 雑誌名

      Int J Oncol 34

      ページ: 641-648

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Detection of Anti-CUEC-23 Antibodies in Serum of Patients with Esophageal Squamous Cell Carcinoma2009

    • 著者名/発表者名
      Shimada H, Kagaya A, Shiratori T, Nomura F, Ochiai T, Matsubara H, Takiguchi M, Hiwasa T.
    • 雑誌名

      J Gastroenterology (In press)

    • 査読あり
  • [学会発表] SEREX法により同定された新規食道癌抗原遺伝子の機能解析2008

    • 著者名/発表者名
      加賀谷暁子, 島田英昭, 久保嶋麻里, 日和佐隆樹, 瀧口正樹, 落合武徳
    • 学会等名
      第107回日本外科学会定期学術集会
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      2008-04-12

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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