今年度、本研究においてトポイソメラーゼ1にサーカディアンが存在するのかどうか調査研究を行った。ヒト胎盤ゲノムからTop1プロモーター領域をクローニングした。Top1のプロモーター領域にはClockおよびBmallの結合部位であるE-boxの配列が存在することを確認した。これをpTurboGFP-PLR-dest1のベクターに挿入し、Top1の発現を蛍光顕微鏡を用いて48時間連続して観察した。その結果プロモーターレベルでも発現にリズムが存在することを確認した。またサーカデイアンリズムによるTop1の高発現時/低発現時にイリノテカンを接触させ、癌細胞に対する効果の検討をコロニー・アッセイニにより検討をおこなった結果、有意に癌細細胞を抑える結果が得られた。 現在までに、Top1のmRNAおよびプロモーター活性はサーカデイアンリズムにより支配されているということを発見している。これにより、トポイソメラーゼ1のサーカデイアンリズムを応用した抗癌剤治療の検討を行う。
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