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2009 年度 実績報告書

VEGF受容体およびPDGF受容体をターゲットとした大腸癌の分子標的治療

研究課題

研究課題/領域番号 19591556
研究機関大阪市立大学

研究代表者

山田 靖哉  大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (00305640)

研究分担者 八代 正和  大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (60305638)
キーワード膵癌 / VEGF受容体 / 浸潤能
研究概要

昨年度までの研究結果から、VEGF受容体(VEGFR)およびPDGF受容体のリン酸化阻害作用を有するKi23057は大腸癌細胞に対しての作用は少なく、血管新生を抑制することにより大腸癌の増殖、転移を抑制することが判明した。また、抗癌剤やCOX-2 inhibitorの併用効果の有用性も判明した。本年度は、VEGFRに注目し、膵癌細胞におけるVEGFRの発現と抗VEGF抗体およびVEGFR阻害剤が膵癌細胞の増殖能および浸潤能におよぼす影響を検討した。
【方法】膵癌細胞株(MIAPaCa-2、OCUP-AT、Panc-1)を用いた。VEGFRの発現をRT-PCRを用いて、検討した。抗VEGF抗体(ベマシツマブ)およびVEGFR-2のリン酸化阻害剤(スニチニブ)を用いて、膵癌細胞の増殖能および浸潤能に及ぼす影響を検討した。VEGF-A/VEGFR-2シグナルのリン酸化をウェスタンブロットにより検討した。
【結果】MIAPaCa-2およびOCUP-ATはVEGFR-2を高発現していた。いずれの細胞株においても、VEGF-Aの投与により増殖能に変化は認めなかった。しかし、VEGF-Aの投与により、VEGFR-2を高発現しているMIAPaCa-2、OCUP-ATにおいて浸潤能の亢進を認めた。一方、VEGFR-2の発現が低いPanc-1ではVEGF-Aによる浸潤促進効果は認めなかった。MIAPaCa-2およびOCUP-ATはVEGF-Aの添加により、VEGFR-2シグナルがリン酸化され浸潤能が亢進された。ベマシツマブおよびスニチニブは浸潤能を抑制した。また、VEGFR-2 siRNAにより浸潤能が抑制された。
【考察】VEGF-A/VEGFR-2シグナルは、膵癌細胞の浸潤能に関与しており、VEGF/VEGFR阻害剤が膵癌治療に有用である可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 2009

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] VEGF/VEGFRシグノル阻害剤が膵癌細胞の浸潤能におよぼす効果2010

    • 著者名/発表者名
      土井洋輔、山田靖哉
    • 学会等名
      第43回制癌剤適応研究会
    • 発表場所
      仙台市情報・産業プラザ
    • 年月日
      2010-03-12
  • [学会発表] Expression of Vascular Endothelial Growth Factor Receptor-2 in human pancreatic cancers.2009

    • 著者名/発表者名
      Yosuke Doi, Nobuya Yamada
    • 学会等名
      第68回癌学会総会
    • 発表場所
      横浜・パシフィコ横浜
    • 年月日
      2009-10-03

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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