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2008 年度 実績報告書

大腸癌特異的発現を示す新規分子を用いた腫瘍マーカー診断と抗体・T細胞療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19591562
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

塚本 信夫  慶應義塾大学, 医学部, 助教 (20407117)

研究分担者 河上 裕  慶應義塾大学, 医学部, 教授 (50161287)
キーワード腫瘍抗原 / 腫瘍マーカー / 早期診断
研究概要

大腸癌手術検体の遺伝子発現解析から大腸癌特異的に早期から高頻度に発現する新規分子として我々が同定したKU-CR4について、患者血清中に存在し診断に応用できる可能性、また抗体療法の標的分子となる可能性を検討した。GPI結合型膜蛋白質の構造をもつA型蛋白質と、シグナルペプチドをもつが膜結合領域をもたないB型蛋白質のそれぞれに特異的、あるいはA・B両方を認識するペプチド抗体を昨年度作成したが、本年度、これらを用いて大腸癌細胞株での発現を解析した結果、A型は固定した大腸癌細胞株表面に検出できたが、B型の分泌は検出できなかった。さらにA型の成熟型リコンビナント蛋白質に対して昨年度作成したポリクローナル抗体を用いることにより、大腸癌生細胞の表面にA型蛋白質をフローサイトメトリーにより検出できた。次に、大腸癌患者血中にKU-CR4が存在するかを明らかにするために、これらペプチドあるいはリコンビナント蛋白質に対する抗体を組み合わせてELISA検出系の構築を試みた結果、A型リコンビナント蛋白質に対するポリクローナル抗体を捕獲抗体、検出抗体両方に用いるサンドイッチELISAによって患者血清中にKU-CR4蛋白質を検出できた。大腸癌のステージ別では、0期で9人中1人、1期で16人中3人、2期で16人中5人、3期で16人中3人、4期で15人中に検出できたが、健常人15人中の1人にも検出された。この結果は大腸癌患者血中にA型KU-CR4蛋白質が存在し、診断に応用できる可能性を示唆するが、手術検体でのmRNA発現亢進の頻度に比べて血中蛋白質の検出頻度はかなり低く、検出の高感度化が今後の課題である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Identification of KU-CR4 as a Potential Diagnostic Marker for Colorectal Carcinomas.2008

    • 著者名/発表者名
      Nobuo Tsukamoto
    • 学会等名
      第67回 日本癌学会学術総会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場
    • 年月日
      2008-10-29

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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