研究課題/領域番号 |
19591565
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
松田 圭二 帝京大学, 医学部, 講師 (90302728)
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研究分担者 |
渡邉 聡明 帝京大学, 医学部, 教授 (80210920)
野澤 慶次郎 帝京大学, 医学部, 助教 (90317686)
飯沼 久恵 帝京大学, 医学部, 講師 (30147102)
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キーワード | 大腸癌 / 肝転移 / 遺伝子発現解析 / マイクロアレイ / テーラーメイド治療 |
研究概要 |
大腸癌の外科治療後は、肝転移が予後を規定する重要な因子である。そこで、大腸癌外科的治療後に肝転移を来すハイリスク症例を選別できれば、ハイリスク症例に対して積極的な術後補助化学療法、あるいはintensiveな術後フォローアップを行うことにより、大腸癌外科治療後の予後の向上が期待できる。今回、DNAマイクロアレイによる網羅的遺伝子発現解析により、大腸癌の外科手術後に肝転移を来す症例を予測し、大腸癌に対するテーラーメイド治療を可能にすることを目的とした。 外科的切除が行われ、手術時に切除された大腸癌組織が直ちに凍結して保存されていて、術後5年以上経過観察されて遠隔転移の有無が確認されている症例のうち、大腸癌組織を用いた遺伝子研究に対してインフォームドコンセントが得られている80症例を対象とした。対象症例の凍結標本よりSepazolを用いtotal RNAを抽出し、T7-oligo(dT)24 primerを用い cDNAへ逆転写後、biotin標識cRNAを合成し, Affmetrix社のGeneChipにハイブリダイズして大腸癌発生及び転移や薬剤感受性に関連が考えられる約54,000種類の遺伝子発現解析を行った。肝転移の認められた16例と認められなかった64例の問で有意に発現の差のあった34遺伝子を抽出した。この34遺伝子を用いて、肝転移の予測式を作成した。予測式を作成する際には、GeneSpring(silicon genetics社)を用い、leave-one-out法の一種であるKNN法にて行った。この結果、予測精度72.5%で肝転移の有無の予想が可能であった。今後は、この予測式を用いて、これまで検討した80例とは独立した、異なる症例(テストサンプル)で、肝転移予測ができるか検討し、valdation testを行っていく予定である。
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