研究課題/領域番号 |
19591591
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
花崎 和弘 高知大学, 医学部, 教授 (30240790)
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研究分担者 |
岡林 雄大 高知大学, 医学部付属病院, 講師 (10363285)
前田 広道 高知大学, 医学部付属病院, 助教 (20437734)
西森 功 高知大学, 医学部付属病院, 講師 (30237747)
上原 良雄 高知大学, 医学部付属病院, 助教 (60346723)
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キーワード | 人工膵臓 |
研究概要 |
平成19年度における研究成果についてご報告します。 1)研究の進行状況 平成19年4月から高知大学医学部倫理委員会の許可を得て、当科で施行された肝切除および膵切除を対象に人工膵臓を用いた周術期血糖管理の有用性を検証するための前向き比較試験が行われている。 これまで肝切除症例は人工膵臓(AP)群36例、sliding scale(SS)群33例に施行された。また膵切除症例はAP群10例、PP群9例に施行された。詳細な研究成果は平成20年度が終了する頃にまとめる予定である。これまでの研究成果として人工膵臓による血糖管理を行うことによって術後感染症(surgical site infection:SSI)の発生頻度が減少し、正常血糖値に近い安定した血糖値が維持されることが明らかになりつつある。現在まで行われた人工膵臓を用いた周術期の血糖管理および連続血糖測定はすべて安全に行われてきており、特記すべき合併症や装置のトラブルはみられない。 2)論文発表 研究成果の一部は、Anesthesia Analgesia, Digestive Disease and Science, International Surgical Technologyなどのいくつかの国際誌にacceptされ、一部は2008年初頭にpublishされている。また現在投稿中の英語論文も複数ある。更に本邦の消化器関連の雑誌を中心に和文(消化器外科、外科感染症学会雑誌など)でも既に論文化された。 3)学会発表 研究成果の一部は平成19年日本肝胆膵学会のランチョンセミナーおよび日本消化器外料学会、日本臨床外科学会のシンポジウムをはじめとする多数の国内学会で主題発表として採用され、発表された。また世界人工臓器学会、欧州集中治療学会などのいくつかの国際学会でも発表され、英語論文の成果とともに世界に向けて研究成果が発信された。 4)まとめ 平成19年4月の研究開始から現在まで本研究は順調かつ安全に施行されてきており、上述した学術的成果も含めて、今後とも大きな成果が得られるのではないかと期待されている。
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