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2008 年度 実績報告書

膵癌における低酸素環境下での網羅的遺伝子解析による抗癌剤耐性機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19591597
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

谷 眞至  和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (60236677)

研究分担者 山上 裕機  和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (20191190)
岩橋 誠  和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (70244738)
川井 学  和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (40398459)
キーワード膵癌 / 抗癌剤感受性 / 薬剤耐性 / Gemcitabine / 網羅的遺伝子解析
研究概要

ヒト由来膵癌細胞株であるCIPT1とMiaPaCa2をgemcitabine濃度を漸増しながら、持続的にgemcitabineと接触させ、gemcitabineに対する耐性株を作成したところ、100倍以上の耐性を有する細胞株が樹立できた。これらの細胞株を使ってAffymetrixU133Plus2.0Arrayを用い網羅的遺伝子解析を施行し、GO:response to Hypoxia(GO0001666)を持つ遺伝子群である143遺伝子の発現を比較検討した。その結果、CIPT1とMiaPaCa2両方の細胞株でgemcitabineの耐性化とともに発現が増強した遺伝子はSMAD3、PDGFB、EGLN1、STAT5B、KCNMA、ATPIB1、FLIT1(fms-related tyrosine kinase1):VEGFR1で、発現が減弱した遺伝子はFLT1であった。膵癌細胞株がgemcitabine耐性を獲得するに従い、HIF-1αの下流で血管新生を促進するPDBFBや分解を調節するEGLN1の遺伝子発現が変化することから、元来、低酸素状態にある膵癌組織がgemcitabineに対する耐性を獲得していくに従い、低酸素環境にもさらなる抵抗性をも増強させることから、化学療法だけでなく放射線療法なども含めた集学的治療の治療効果を減弱させている一因となることが判明した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 膵癌の網羅的遺伝子発現プロファイリングによるgemcitabine感受性規定遺伝子の同定2008

    • 著者名/発表者名
      伊奈志乃美, 谷 眞至, 他
    • 学会等名
      第108回日本外科学会
    • 発表場所
      長崎
    • 年月日
      20080500

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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