研究課題/領域番号 |
19591598
|
研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
内山 和久 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (80232867)
|
研究分担者 |
山上 裕機 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (20191190)
岩橋 誠 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (70244738)
|
キーワード | Oncostatin M / adenovirus vector / dimethylnitrosamine(DMN) / 肝硬変 |
研究概要 |
まずは、ヒトOncostatin M発現adenovirus vector(AxC AhOM)の調整を行った。具体的には、まず治療実験にて使用するAxC AhOMは理化学研究所バイオリソースセンターより購入したが、動物個体にAdenovirus vectorを直接門脈内投与するため力価の高いウイルス液が必要であり、また培地や血清、すでに発現された目的蛋白質などの混入のない純化されたものを用いる必要があったため、入手したウイルス液そのままではなく、充分な力価(1.0×109pfu/ml以上、少なくとも1.0×108pfu/ml以上)で充分なウイルス液を確保するための増殖、精製、濃縮を行った。つまり、入手したウイルス液(AxC AhOM)を293細胞に感染・増殖させ、一部ストックしておき、次いでコラーゲンコートフラスコに293細胞を大量培養し、コンフルエントとなったものを6つ用意し、培養液を取り除いてストックしておいたウイルス液+5%FCS-DMEM5mlを各フラスコに加えた。1時間インキュベーションした後、5%FCS-DMEM15ml加えて、CO2インキュベーター内で培養した。3〜4日後、変性浮遊した細胞ごと培養液を回収し、無菌的に密閉型ソニケーター200W最高出力2分30秒で細胞を破砕し、ウイルスを遊離させることに成功した。得たウイルス液は、3krpm、4℃で20分遠心し、残渣を取り除き上清(ウイルス液)を50mlチューブに回収し、純粋なウイルス液として今後用いることとした。実験動物は体重300-350gのSprague-Dawley系雄性ラットを使用することとした。1週間飼育した後、dimethylnitrosamine(DMN)(10μg/g体重)を週3日間連日腹腔内投与、4日間休薬し、これを3週間繰り返して、肝硬変を作成しOSM使用の準備を行った。本年度はここまでとした。
|