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2007 年度 実績報告書

IL-18拮抗物質による劇症肝不全に対する治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19591600
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

田辺 稔  慶應義塾大学, 医学部, 講師 (50197513)

研究分担者 篠田 昌宏  慶應義塾大学, 医学部, 助教 (50286499)
高柳 淳  慶應義塾大学, 医学部, 講師 (80245464)
キーワード劇症肝不全 / 生体肝移植 / 抗サイトカイン療法
研究概要

劇症肝不全は種々の原因によって突然発症し急速に肝不全に陥る疾患であり、肝移植なしには極めて致死率が高いとされている。劇症肝不全の病態はこれまで炎症性サイトカインの側面からよく研究されている。インターロイキン-18(以下IL-18)は当初interferon-γinducing factorとして発見され、比較的歴史の浅い炎症性サイトカインで、炎症性疾患の病態との関わりを示唆する報告が散見され、炎症性腸疾患ではIL-18を阻害することで病態の改善につながることが報告された。炎症性肝疾患とくに劇症肝不全におけるIL-18阻害の効果に関してはいまだ報告がない。慶應大学外科では1995年に生体肝移植を開始して以来約30例の劇症肝不全患者を経験し、劇症肝不全患者及びラット劇症肝不全モデルの血液中でIL-18が上昇していることを研究の中ですでに確認している。本実験の最大の目的は、IL-18を制御することで劇症肝不全の新しい治療法を開発することである。
これまでの研究で小動物を用いた劇症肝不全実験モデルにおいて血清IL-18が肝不全誘発後24時間をピークに著明に上昇していることを基礎的研究の中ですでに確認していたが、平成19年度はブタを用いた研究でD-galactosamineを投与する大動物の劇症肝不全モデルがほぼ確立され、未治療群のデータは十分蓄積された。IL-18に対する生理的拮抗物質IL-18 binding proteinを生体にdeliverするにはタンパク自体を投与するのがもっとも単純であるが、残念ながら本タンパクは極めて高価であり特に大動物実験、臨床応用には不向きである。そこでわれわれは本学分子生物学教室と共同研究で1)遺伝子治療技術を、米国マサチューセッツ州マサチューセッツ総合病院外科と2)入工肝臓治療技術を開発・確立し、今後治療モデルの研究を行う予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Increased serum level of high mobility group box-1 in the fulminant hepatic failure model2008

    • 著者名/発表者名
      高野 公徳 篠田昌宏 田辺 稔
    • 学会等名
      American Society of Transplantation Winter Symposium
    • 発表場所
      California,Palm Springs
    • 年月日
      2008-03-24

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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