研究課題/領域番号 |
19591605
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
平野 公通 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (90340968)
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研究分担者 |
藤元 治朗 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (90199373)
飯室 勇二 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (30252018)
岡田 敏弘 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (70351799)
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キーワード | HGF / NK4 / 肝細胞癌 / 新生血管抑制 |
研究概要 |
本研究では強力に腫瘍新生血管を抑制する肝細胞増殖因子(HGF)アンタゴニストであるNK4遺伝子導入に加え腫瘍細胞のDNA合成および分裂を阻害する化学療法レジメを併用し、臨床に応用しうる高度進行肝癌に対する新しいstrategyを確立することを目的として研究を行なった。昨年度は主としてin vitroの検討を行い、in vitroにおいてNK4は化学療法を併用しても肝癌増殖抑制に有意に働かなかった。これはin vitroにおいては新生血管の寄与が認められないためであると判断した。本年度は免疫不全マウスにヒト肝癌細胞を移植して作製したxenograft modelを用いてin vivoでの検討を行った。遺伝子導入ベクターとして、NK4]を強力に発現するアデノウイルスベクターAd.NK4およびコントロールベクターとしてLacZ発現ベクターAd.LacZを作製・精製行い、ヌードマウス皮下にヒト肝癌細胞HuH710^7個を移植して7日後腫瘍体積が約100mm^3になった時点でマウスを1.LacZ導入群、2. NK4導入群、3.NK4+化学療法群に分けて遺伝子導入および5FUの腹腔内投与を施行、週2回腫瘍体積を経時的に測定して28日目に全て犠死させてsampling行なった。その結果、28日目における腫瘍体積(mm^3)はLacZ導入群:3430.6、NK4導入群:851.8、NK4+化学療法群:170.8と有意にNK4+化学療法群で腫瘍増殖抑制効果を確認した。現在採取した腫瘍をCD31免疫染色後3D構築および走査電顕にて腫瘍内新生血管分布を精査中であると共に、肝腫瘍モデルでも同様の結果が得られるか研究遂行中である
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