| 研究概要 |
肺局所でのNKT細胞免疫系の新規評価系の確立を目指し,原発性肺癌切除標本を用いて癌組織,正常肺及び所属リンパ節でのNKT細胞免疫系の機能評価方法を確立することを目指している。現在までに,術前α-GalCer-pulsedDC投与を行った3例および投与を行っていない10例での肺組織中NKT細胞の動態を解析しており,現在症例数を増加させて検討中である。さらにリンパ節におけるNKT細胞分画の解析および癌組織におけるMHCclassIやCD1d発現の解析を免疫染色の手法を用いて解析を施行している。
原発性肺癌手術不能進行期症例に対する免疫療法を行った患者のうち,現在までに数例の長期生存例が存在する。この長期生存例の末梢血単核球を用いてマイクロアレイ解析を行い,免疫細胞療法効果判定につながる新規バイオマーカーの発見を目指している。これは免疫療法の症例選択のための非常に良い適応基準の開発にもつながり,効果が期待できる症例をあらかじめ選択することが可能となると考えられる。現在までに6症例の末梢血単核球をT細胞およびNK細胞に分離精製し,mRNAを抽出,Microarrayを施行し,結果を解析中である。
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