研究分担者 |
渋谷 潔 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (20302565)
関根 康雄 千葉大学, 大学院・医学研究院, 講師 (70312957)
鈴木 実 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教 (80312940)
吉田 成利 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (90334200)
中島 崇裕 千葉大学, 医学部附属病院, 医員 (20400913)
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研究概要 |
本年度は研究実施計画に基づき,以下の研究を行った。 1.EBUS-TBNA検体バンクの構築:肺癌症例に対する肺門・縦隔リンパ節転移診断目的にて年間約230症例に対してEBUS-TBNAを施行したが,そのうちリンパ節転移を有した症例において,凍結およびホルマリン固定サンプルを保存。またEBUS-TBNAサンプルからRNAを抽出しcDNAを得,同時にDNAも抽出した。遺伝子解析に耐えうる量および高品質のRNA,cDNA,DNAを安定して得ることのできる実験系を確立した。現在までで約40症例よりサンプルを採取し検体バンクを構築してきた。 2.EBUS-TBNA検体を用いた遺伝子変異解析:EBUS-TBNA検体を用いた遺伝子変異解析として,EGFR遺伝子変異についての解析を行った。EGFR exon 19,20,21を対象に遺伝子変異解析を行い,微量サンプルでもEGFR遺伝子変異解析が可能であるとともに,変異を有する症例ではGefitinibに対し高い感受性を示すことを報告した(日本臨床細胞学会,国際肺癌学会,ACCP)。 3.EBUS-TBNA検体を用いたDNA異常メチル化解析:EBUS-TBNA検体においてもメチル化の検出が可能であり,さらにメチル化頻度が高い症例において,シスプラチンを含んだ化学療法に対し,高感受性であることを示し,その研究成果を報告した(ATS,日本肺癌学会総会)。EBUS-TBNA検体を用いた遺伝子解析が,肺癌治療におけるバイオマーカーとなりうることを示した。 4.EBUS-TBNA検体を用いた免疫組織学的検討:EBUS-TBNAにより得られたホルマリン固定標本に関して,病理学的に転移の確認された検体に対して,細胞周期調節,細胞分裂,組織低酸素,血管新生等に関連する蛋白の発現を免疫組織学的手法を用いて評価するための基礎実験系を確立した。
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