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2007 年度 実績報告書

吸着式心筋センサープローブによる冠動脈バイパス術中心筋リアルタイム監視システム

研究課題

研究課題/領域番号 19591616
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

荒井 裕国  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (50202718)

研究分担者 内田 篤治朗  東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 講師 (40262183)
キーワード外科 / 循環器 / 臨床
研究概要

1.デバイスの開発
今回製作した心筋センサー付きテンタクルズの、計測の可能性、安定性について、ミニブタを用いた動物実験で検討した。デバイスは当初の計画通りテンタクルズの吸引カップ内を加工し心表面心電計、心表面温度センサー、心筋組織血流計プローブをカップ内に内蔵した(これらセンサーを吸引カップの陰圧を利用して心表面に吸着)。ミニブタ心の冠動脈・左前下行枝の還流域にセンサー付きテンタクルズを吸着し、左前下行枝をクランプしたところ、組織血流計で有意な血流量の低下を認めた。更に心表面心電計では、体表心電計では感知しえなかったST低下を同定することが可能であった。また、温度センサーは心表面の温度を鋭敏に感知し、心表面温度が30℃より、37℃に保った方が、心筋の組織血流が上昇することが示された。以上より、今回作成した3種プローベ付きテンタクルズは、心筋組織血流、心表面心電図、心表面温度を鋭敏に感知しモニターすることが可能と考えられ、手術を安全に遂行するために有用なモニター(術中の心筋虚血のモニターなど)として実用可能性が高いと考えられた。
2.動物実験における安全性の検討
テンタクルズは現在臨床の場で実際に使用されているデバイスであり、安全性は確立されている。そのため、今回開発したセンサー付きテンタクルズがそれに対して安全性で同等であるかを比較した。従来のテンタクルズと、センサー付きテンタクルズとを心表面に同時間吸着させて、心表面のうっ血の程度、裂傷の有無、吸引跡を比較したが、有意な違いは認めなかった。現在、吸引した後の心筋組織診断のため、標本を作製中であり、組織学的に差がないかを検討する予定である。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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