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2008 年度 実績報告書

吸着式心筋センサープローブによる冠動脈バイパス術中心筋リアルタイム監視システム

研究課題

研究課題/領域番号 19591616
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

荒井 裕国  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (50202718)

研究分担者 内田 篤治郎  東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 講師 (40262183)
宮城 直人  東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助教 (40463913)
キーワード心拍動下冠動脈バイパス術 / センサー付ハートポジショナー / 術中リアルタイム監視システム / 心表面心電計 / 心筋血流計 / 心表面温度計
研究概要

前年度に作成し、動物実験が終了した心電計・血流計・温度センサー付きテンタクルズを用いて、臨床研究を開始した。本年度は連続した10例の心拍動下冠動脈バイパス術症例にセンサー付きテンタクルズを使用し術中モニタリングを行った(本学IRB承認済み)。このデバイスを使用したことによる心表面の血腫形成などの有害事象は観察されず、また人工心肺への移行症例も無かったことから臨床現場でも安全に使用できることが確認された。心電計については体表心電図で確認されたST変化のみならず、体表心電図で確認されないST変化も同定されたことから、心筋虚血をより鋭敏に反映することが示唆された。また、体表心電図では心脱転時に正確にモニターできないという欠点があるが、心表面心電計は心臓の位置に影響されず、安定したモニタリングが可能であることが示された。血流計については、冠動脈遮断に伴い血流量の変化が観察された症例もあったが、変化に乏しい症例もあり、心臓の脱転に伴う冠血流の低下、モニター付きテンタクルズの装着位置、患者冠動脈病変の重症度などの影響を受ける可能性が考えられた。温度センサーについては、心表面温度を鋭敏に反映していることが確認され、モニタリングしながら心表面や心嚢内を温生食で温めることにより、心表面温度を保つことが可能となり、重篤な不整脈の発生なく安全に手術が遂行できた。本年度の臨床実験により、本センサー付きテンタクルズはリアルタイムに心筋血流量・不整脈・心表面温度をモニタリングすることが可能であり、術中心虚血の回避、血行動態維持、不整脈発生予防の観点より心拍動下冠動脈バイパス術をより安全に行うために有用なデバイスであることが示された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] The multi-suction heart positioner TENTACLES equipped with epicardiac sensors for prediction of ischemic change and hemodynamic instability during OPCAB.2008

    • 著者名/発表者名
      宮城直人, 荒井裕国ほか
    • 学会等名
      The international society for minimally invasive cardiothoracic surgery winter workshop 2008
    • 発表場所
      沖縄
    • 年月日
      20081114-20081116

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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