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2008 年度 実績報告書

近赤外分光法とスパイシステムを利用した神経電気刺激心停止法の基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19591619
研究機関金沢大学

研究代表者

富田 重之  金沢大学, 附属病院, 助教 (90334771)

研究分担者 渡邊 剛  金沢大学, 医学系, 教授 (60242492)
キーワード神経刺激心停止 / 心筋酸素飽和度 / スパイシステム
研究概要

1) 神経刺激部位の同定
右上肺静脈,上大静脈の合流部辺縁の心外膜脂肪組織を電気刺激により,ほぼ心停止に近い1-3bpmの超徐脈が誘発された.さらに左上肺静脈-左房接合部上縁の刺激でも同様に心停止が得られ,同時刺激により確実に心停止が再現性をもち得られることが判明.刺激閾値は周波数25Hz,出力10V,パルス幅2msが最も確実であり,また周波数を10Hz以下にすると心房細動が誘発されることも突き止めた.心拍動は刺激により心停止の状態となるが,刺激停止とともに直ちに心拍動を再開した.
2) 心停止許容範囲の検討
実験2では30分の心停止で,心機能の回復が著明に低下したため,実験計画を変更し15分,30分心停止の2グループとした.
1. 心機能:15分心停止グループでは,刺激停止後一過性の徐脈となり,術前の心拍数,血圧回復までに約4分かかることが判明.また30分心停止グループでは,心停止中止後,自己脈は出るが,10分でも術前の心拍数,血圧には回復せず,カテーコールアミン,ペースメーカーが必要であった.
2. 心筋酸素飽和度:連続モニターによる心筋酸素飽和度は,心拍動時82%が,心停止とともに92%に2分以内で上昇,10分間は90%以上を維持するが心停止後13分頃より,徐々に低下し始め15分で80%になることが判明,さらに30分グループでは,最終的に平均68%まで低下することが判った.
3. SPYシステム:SPYシステムでは15分,30分の心停止状態で比較検討したが,現在のところ,画像で有意差が判定できるようなデーターは得られていない.
本神経刺激電気心停止法では,現時点の結果から15分が,臨床応用できる限界と判断する.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 開心術後の不整脈(心房細動)に対する治療戦略-硬膜外麻酔とβ遮断薬の使用-2008

    • 著者名/発表者名
      富田重之
    • 学会等名
      関西胸部外科学会ランチョンセミナー
    • 発表場所
      富山
    • 年月日
      2008-06-18

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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