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2007 年度 実績報告書

人工心肺を用いない心拍動下僧帽弁形成術式の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19591622
研究機関名古屋大学

研究代表者

碓氷 章彦  名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (30283443)

研究分担者 上田 裕一  名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80314011)
大島 英揮  名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (40378188)
荒木 善盛  名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助手 (70437010)
秋田 利明  金沢医科大学, 医学部, 教授 (30167837)
キーワード僧帽弁形成術 / 僧帽弁逆流 / 心筋梗塞 / 心拍動下手術 / 超高速度カメラ
研究概要

人工心肺を用いない心拍動下の心臓手術は、心表面を走行する冠状動脈バイパス術として一般化している。しかし、心筋梗塞による左室リモデリングのため、僧帽弁輪拡大を生じ、僧帽弁逆流を合併した症例には僧帽弁手術の併施が必要である。僧帽弁手術は直視下手術のため人工心肺を使用が不可欠となっている。しかし、症例の中には人工心肺使用が困難な症例があり、人工心肺を用いないで僧帽弁逆流制御の新術式が渇望される。
本研究では左室拡大・僧帽弁輪拡大に伴う僧帽弁閉鎖不全症に対し、人工心肺を用いず心拍動下に僧帽弁輪形成を行い、僧帽弁逆流を制御する新規手術器具・術式の開発を行っている。
平成19年度は、ブタ灌流心を用い、僧帽弁輪の解剖学的観察を行い、心臓外側からの僧帽弁輪へのアプローチ法を検討するとともに、ブタ灌流心に超高速度カメラを装着し、僧帽弁輪前後径短縮による弁輪形成術に伴う、僧帽弁の開閉状態を左室側から観察し、僧帽弁逆流制御を評価した。
僧帽弁輪の前尖側は、大動脈基部に接続する左房前壁基部に該当し、大動脈基部の右側からのアプローチが可能である。左側からは冠動脈左主幹部があり、器具装着は困難である。対側の僧帽弁輪後尖側は房室間溝内に存在し、弁輪部には冠状動静脈が走行しているため、その頭側の左房からアプローチして、冠状動静脈血流を障害しない弁輪形成器具を必要とする。大動脈基部に接続する前尖弁輪と、房室間溝に接続する対側の後尖弁輪を左外側から挟み、僧帽弁輪前後径を縮小させる弁輪形成器具のデザインを進めている。
ブタ灌流心による僧帽弁観察では、心不全に伴い左室は拡大をきたし、僧帽弁輪拡大と腱策tetheringのため、僧帽弁逆流を呈する。大動脈基部に接続する前尖弁輪と、房室間溝に接続する対側の後尖弁輪を外側から挟むことにより、僧帽弁前後径は短縮し、前後弁尖の接合領域は拡大を来たし、逆流制御を認めた。以上の観察から僧帽弁逆流制御は可能と判断できた。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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