研究課題/領域番号 |
19591631
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
森 毅 熊本大学, 医学部附属病院, 講師 (60398196)
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研究分担者 |
野守 裕明 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 教授 (90146613)
伊藤 隆明 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 教授 (70168392)
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キーワード | 肺線癌 / コリンキナーゼ / アセテート PET |
研究概要 |
1.肺腺癌におけるコリンキナーゼの発現 (real time-PCR法) 原発性肺癌切除時に凍結した癌病変および正常肺組織を用いて、Real time-Polymerase Chain Reaction(real time PCR)法を用いて、コリンキナーゼ(ChoK)mRNAの肺癌組織中の発現およびその発現量を測定した。8例(扁平上皮癌:5例、線癌3例)に対し、real time PCRを行った。8例中4例にChoK mRNAの過常発現がみられ、1例の扁平上皮癌を除いて、3例の線癌すべてが陽性であった。以上より、ChoKは肺線癌に特異性が見られ、今後の研究を展開していくに際して、有望なマーカーであることが示された。現在、検索サンプル数を増やしている段階で有る。 (免疫染色、Western blot法)商業的に入手可能なChokに対する数種類の抗体を用いて、種々の条件で実験を行った。しかしながら、再現性のあるデータが現在まで得られなかった。しかしながら、免疫染色を用いたChoKの検索は画像診断と対比する際、とても重要であり、新規に抗体を作成することを計画している。 2、Cell lineを用いた実験:切除肺癌組織を用いたものと同様の実験を行なったが、現在のところ、real time PCRが最も有用な定量法と考えている。 3、コリンキナーゼとアセテートPETと関連性 検討数は少ないが,Chok発現量とアセテートPETのstandard uptake value (SUV)の直線的な相関はなかった。しかし、アセテートPETでは陽性となるすりガラス陰影を呈する細気管支肺胞上皮癌においてもreal time PCRで陽性となっており、今後の研究が期待される。
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