研究課題/領域番号 |
19591634
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
斎川 仁子 琉球大学, 医学部附属病院, 助教 (20404569)
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研究分担者 |
垣花 学 琉球大学, 医学部, 准教授 (20274897)
比嘉 達也 琉球大学, 医学部附属病院, 助教 (10404568)
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キーワード | 脊髄虚血 / 酸感受性イオンチャンネル / 神経障害 / 免疫染色 |
研究概要 |
ラット脊髄虚血モデルを用い、虚血性脊髄障害と酸感受性イオンチャンネルの発現との関連について検討した。 イソフルラン麻酔下に胸部下行大動脈遮断により脊髄虚血侵襲を与え、脊髄虚血時間により以下の3群に分けた。 C群(N=8):大動脈遮断なし 6P群(N=8):大動脈遮断6分間(非侵襲性脊髄虚血) 10P群(N=8):大動脈遮断10分間(侵襲性脊髄虚血) さらに、各群において、脊髄虚血終了後30分、2時間、6時間、24時間で犠殺し、脊髄を摘出し液体窒素で冷凍保存した。 それぞれの群において、各時間の脊髄膨大部をニッスル染色、酸感受性イオンチャンネル免疫染色を行い、酸感受性イオンチャンネルの発現を調べた。 ニッスル染色:6P群においては、各脊髄摘出時間で脊髄前角、後角で神経細胞損傷の所見は認められなかった。しかし10P群では、脊髄虚血後2時間より脊髄介在神経が存在するLaminae V-VIIにおいて細胞濃染所見がみられ、24時間ではそれらの神経細胞の変性・脱落が認められた。 免疫染色:C群、6P群および10P群いずれの群でも、各脊髄摘出時間での酸感受性イオンチャンネルの差は認められなかった。 今回の結果から、脊髄虚血後の酸感受性イオンチャンネルの発現には変化は認められなかった。これは、免疫染色した酸感受性イオンチャンネルのサブタイプ別の免疫染色を行わなかったためと考えられた。今後は、酸感受性イオンチャンネルのサブタイプ別免疫染色を行い、その発現差を見出したいと考えている。
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