研究概要 |
昨年度は、Virtual Bronchoscopy(VB)の作成に関して、さまざまな検討を行うことができた。特に使用するCTおよびVB作成アプリケーションによる画像の差異に関して,2種のCT,3種のアプリケーションを用いて作成したVB画像を比較検討した.その概略を以下にまとめた. 方法:被験者は健康成人男性2名,用いたCTは16列MD-CTと64列MD-CTを用い,VB画像作成アプリケーションは,SOMATOM付属Leonardo(Leo),ZIOSOFT社製ZIOSTATION(ZIO),オリンパス社気管支鏡挿入支援システムPlus XNVZ2(Plus)を用いた.画質の評価は3名の気管支鏡指導医が判定した. 結果:Leoでは閾値変更が必要であったが、Plus,ZIOではそのままで実用に耐えるものであった.Plusと他の2種ではVB作成アルゴリズムが異なるため厳密な比較は困難であるが,PlusとZIOに関しては画像の差は少なかった.Plusを用いる際、16列と64列CTで得られたデータからの画像は質的にほぼ同等であった. 結論:画像作成法は異なるが,Plusの画質はZAIOやLeoに劣らないと思われた. これらの結果を、日本呼吸器内視鏡学会総会で発表するとともに,論文化し公表した. 現在,Virtual Bronchoscopy作成の一部自動化を試みており,これも今回の申請課題の一部として行なう予定である.その他,採取方法の更なる検討,検体処理法に関しても検討を加える予定である.
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