GFP-transgenicマウスの耳介より採取した組織から、浮遊培養系で、皮膚由来幹様細胞を作成し、損傷末梢神経に対する皮膚由来幹様細胞の移植実験を行った上述の皮膚由来の多能性幹様細胞を損傷した末梢神経に移植した。移植手術後4・8週間後には、細胞は局所で生存しシュワン細胞様に特異な形態学的変化を認めた。 次に、この生着した細胞について、ミエリン欠損マウスを確保し、分化した皮膚由来幹細胞の機能評価実験を進めたが、様々な条件下でも、移植した細胞が生着しなかったため、神経伝導速度を計測することができなかった。 皮膚由来幹様細胞よ組織採取の容易さと、自家移植が可能なため免疫抑制剤が不要という、大きな利点を持つが、生体内での生着や分化の条件が重要と考えられる。
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