研究課題/領域番号 |
19591678
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
杉生 憲志 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (40325105)
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研究分担者 |
徳永 浩司 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (40294467)
三好 康之 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 講師 (00362997)
新郷 哲郎 獨協医科大学, 医学部, 助教 (50379749)
西田 あゆみ 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (70423316)
上利 崇 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 医員 (60423290)
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キーワード | パーキンソン病 / ドパミン / 分化 / 細胞移植 / 電気刺激 |
研究概要 |
電気刺激療法はパーキンソン病をはじめ臨床応用されており、本研究はさらなる治療効果を得るために細胞療法と組み合わせられないか、あるいは内在性の幹細胞を賦活化させることはできないのか、といった点に焦点をおいている。本年度はまず、ラット神経幹細胞を分離培養し、これに電気刺激をin vitroで持続的に行ったところ、神経幹細胞は刺激開始から1日後には電極に集まることを明らかにした。刺激強度が強すぎると細胞障害性を呈することから刺激強度はなるべく低く設定することが肝要であると分かった。細胞形態に関しては著明な変化を認めなかった。来年度以降、電気刺激により、神経幹細胞から栄養因子などの分泌が増加するのかどうか、あるいはその後の分化能に変化を与えるのかなどを明らかにする予定である。 引き続き、神経幹細胞の遊走能に影響を与えることに着目して、脳梗塞モデルラットに対する電気刺激療法を行った。脳梗塞作成から急性期に持続電気刺激を開始すると、行動学的に著明な改善が得られ、脳梗塞のサイズは減少していた。また、内在性の神経幹細胞の遊走が促進され、脳梗塞周辺に新生神経細胞を確認することが出来た。来年度以降、さらにそのメカニズムを分子生物学的に明らかにし、刺激条件・刺激時期についても検討を重ねる予定である。さらに、これらの結果を受けてパーキンソン病モデルラットに対する神経幹細胞移植に電気刺激療法を組み合わせた研究を進めて行きたい。
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