研究課題/領域番号 |
19591682
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
松原 俊二 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (60294675)
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研究分担者 |
永廣 信治 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (60145315)
西 京子 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (60335817)
宇野 昌明 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (90232884)
中嶌 教夫 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (00332817)
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キーワード | 脳動脈瘤 / 炎症性サイトカイン / 血管内皮 / 不安定性 / 接着因子 |
研究概要 |
動脈瘤症例の破裂あるいは未破裂動脈瘤を解析し、炎症性細胞(Tリンパ球やマクロファージ)の浸潤や炎症マーカーの上昇が認められており、平滑筋やコラーゲン繊維の傷害や減少と関係があるとされている。しかし脳動脈瘤の初期変化から継時的に炎症性変化を調べた研究や、炎症を抑制した場合に動脈瘤の進展が抑制されたという証明はされていないことから、脳動脈瘤形成初期から炎症性マーカーを指標に脳動脈瘤形成と炎症との関係を調べた。脳血管壁の損傷に関わる分子(ICAM、VCAM、p-selectin、MMP-9.TNF-α等)のmRNAを定量RT-PCRにて測定し、免疫組織染色でこれらの発現の局在を観察した。また抗炎症作用があるとされる薬剤治療によりこれらの分子の発現を抑制することで、血管壁の炎症性変化の抑制が脳動脈瘤形成抑制に寄与するかどうかを解析した。その結果、炎症性変化における白血球接着因子の役割が明らかとなり、これらの発現抑制により動脈瘤形成が抑制されることを明らかにした。現在論文にまとめ投稿準備中である。未破裂動脈瘤から破裂動脈瘤に至る過程を明らかにできれば、くも膜下出血を防ぐ治療へと発展する可能性があることからさらに検討を加える。
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