研究課題/領域番号 |
19591684
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
中林 博道 高知大学, 教育研究部医療学系, 講師 (70346716)
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研究分担者 |
清水 惠司 高知大学, 教育研究部医療学系, 教授 (70116044)
八幡 俊男 高知大学, 教育研究部医療学系, 助教 (40380323)
梶 豪雄 東北大学, 未来医工学治療開発センター, 助教 (70343366)
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キーワード | 悪性グリオーマ / 幹細胞 / TRAIL / IL12 / scFv |
研究概要 |
1.ヒトTRAILのcDNAを用いて、soluble(s)TRAILのcoding regionをPCRにて増幅し、分泌シグナルを持ったベクター(pSecTag2/Hygro)へ挿入し、sTRAIL分泌用ベクターを構築した。このベクターでNIH/3T3細胞へ遺伝子導入し、安定発現株を選択し、安定発現細胞においてsTRAILが分泌されていること、及び遺伝子導入NIH/3T3細胞がヒト・グリオーマ細胞のapoptosisを誘導することを確認した。 2.ヒトIL12cDNAをPCRにて増幅し、分泌シグナルを持ったベクター(pSecTag2/Hygor)へ挿入し、IL12分泌用ベクターを構築した。このベクターでNIH/3T3細胞へ遺伝子導入し、安定発現細胞が分泌するIL12の効果をSTAT4のリン酸化により確認した。 3.ONS-M21抗体のハイブリドーマからVH及びVLのcoding regionをPCRにて増幅し、一旦、細胞表面タンパク発現型ベクター(pDisplay)へ挿入した。次いで抗体遺伝子(VH+VL)ならびにPDGFreceptorのtrans-membrane domainのcoding sequence、myc-tagを含んだ断片をPCRにて増幅し、ピューロマイシン選択性ベクターpBApo-CMV Purへ挿入した。構築したベクターを用いてNIH/3T3細胞へ遺伝子導入し、安定発現株を選択し、安定発現細胞においてONS-M21抗体のscFvが細胞表面に発現していることを確認した。 4.pTet-On Advanced(TAKARA)を用いてテトラサイクリン応答配列を導入したMEB5細胞を構築した。今後、Tet-On MEB5細胞へ上記(1〜3)のベクターを用いて遺伝子導入を行うことにより、細胞表面にONS-M21 scFvを発現し、かつテトラサイクリンに反応してsTRAILあるいはIL12を分泌するという、グリオーマ治療用の遺伝子改変MEB5細胞の構築が終了する予定である。
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