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2007 年度 実績報告書

Bach1ノックアウトマウスにおける脊髄損傷後の障害抑制の検討

研究課題

研究課題/領域番号 19591712
研究機関東北大学

研究代表者

小澤 浩司  東北大学, 病院, 講師 (10312563)

研究分担者 五十嵐 和彦  東北大学, 医学系研究科, 教授 (00250738)
キーワード脊髄損傷 / 酸化ストレス / Back1ノックアウトマウス
研究概要

脊髄損傷における2次障害の原因として,近年酸化ストレスの影響が注目されている.Heme Oxygenase (HO-1)はHemeを分解し生体内で抗酸化物質を産生し、酸化ストレスに対する防御機構の一端をなす.過去の研究から、HO-1の抑制因子Bach1のノックアウトモデルでは、HO-1遺伝子の発現が強く誘導され、その結果、動脈硬化をはじめ肺障害、心筋障害といった酸化ストレスが関与する障害を抑制することがわかっている.本研究の目的はBach1ノックアウトマウスの脊髄損傷モデルを用いて、HO-1による損傷後の障害抑制効果を明らかにすることである。8〜10週齢のBach1ノックアウトマウスとワイルドタイプマウスを本実験に用いた.Bach1ノックアウトマウスはC57BL/6Jマウスを最低12代バッククロッシングすることで作成した.マウス用に改造したNYUインパクターを用いてT10高位で脊髄を損傷した.術後42日まで麻痺の推移を調べた.その結果,Bach1ノックアウトマウスではワイルドタイプマウスに比べ,有意に麻痺の改善がみられた.術後3〜42日後に脊髄を取り出し組織学的検討を行った.損傷中心から250μm頭尾側で42日後の障害組織面積を計測した.その結果,Bach1ノックアウトマウスではワイルドタイプマウスに比べ,有意に障害面積が小さかった.損傷中心とその250μm頭尾側で42日後の損傷中心とその250μm頭尾側で42日後のNeuN陽性細胞数を計測した.その結果,Bach1ノックアウトマウスではワイルドタイプマウスに比べ,有意に神経細胞の数が多かった.本研究から,HO-1の抑制因子Bach1のノックアウトマウスで脊髄損傷後組織障害と麻痺が有意に抑制されることが明らかになった.そして酸化ストレスが脊髄損傷における2次障害の原因となっていることが証明された.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Transcription Repressor Bachl Deletion Reduces Neural Tissue Damage and Locomotor Impairment after Spinal Cord Injury in Mice2008

    • 著者名/発表者名
      菅野晴夫, 小澤浩司
    • 学会等名
      54th Annual Meeting of the Orthopaedic Research Society
    • 発表場所
      サンフランシスコ,米国
    • 年月日
      20080302-05

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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