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2009 年度 実績報告書

変形性膝関節症に対する機能的電気刺激による関節軟骨保護作用の可能性

研究課題

研究課題/領域番号 19591720
研究機関京都大学

研究代表者

小林 雅彦  京都大学, 医学研究科, 講師 (20378623)

キーワード変形性関節症 / 電気刺激 / 軟骨 / 軟骨保護作用
研究概要

平成21年度は、変形性膝関節症以下膝0A患者の同意を得て試験を開始した。全員に日常生活上の注意点を指導した(患者教育)。患者を無作為に1)大腿四頭筋訓練を含むホームエクサ0サイズ群(CON群)、2)電気刺激及びホームエクサーサイズを行った群(EMS群)に分け、介入試験を開始した。
評価はトレーニング実施前、4週間のトレーニング後、3ヵ月後、6ヵ月後に実施し、大腿部と下腿部の筋厚・膝伸展屈曲筋力・10m歩行速度・JKOM score・visual analog scale(以下VAS)を用いた疼痛の経過を評価した。
〈結果〉
膝伸展筋力は4週間のトレーニング後に両群とも有意に増加した。CON群、EMS群それぞれトレーニング前と比較して平均6.0%、32.0%増加し、増加率に関して、両群間で有意な差を認めた。筋厚における4週間のトレーニング後の変化は、CON群、FES群の平均変化率がそれぞれ、大腿直筋で+2.7%、+27.9%、中間広筋で-0.6%、+6.7%、外側広筋で+4.5%、+25.9%、下腿筋で+4.1%、+9.5%であった。JKOM scoreの平均値は、4週間のトレーニングによってCON群で58.6から53.3に、FES群で632から46.0へそれぞれ改善した。平均変化率はCON群2.6%、FES群27.9%であった。膝関節の疼痛(VAS)は、4週間のトレーニングによってCON群では、4.1cmから4.1cmと変化がなかったが、FES群では、5.8cmから3.3cmへ改善した。
<まとめ>
以上の成果より、機能的電気刺激法は従来のホームエクササイズによる筋力トレーニングに追加することで、さらに有効であることが示された。即ち、筋力の更なる増強とそれを裏付ける、筋厚の増加、そして、疼痛の改善と患者立脚型の評価法での改善である。これらの結果から、機能的電気刺激法は膝OAに対して広く臨床応用されて良い方法と結論付けられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 膝の痛みの診断と治療2010

    • 著者名/発表者名
      小林雅彦
    • 学会等名
      運動器の10年 市民講座
    • 発表場所
      京都市
    • 年月日
      2010-01-24

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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