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2007 年度 実績報告書

ユーイング肉腫におけるSkp2遺伝子発現制御機構の解析と分子標的治療への応用

研究課題

研究課題/領域番号 19591723
研究機関九州大学

研究代表者

田仲 和宏  九州大学, 大学病院, 助教 (10274458)

キーワードユーイング肉腫 / EWS-Fli1 / Skp2
研究概要

ユーイング肉腫は悪性骨軟部腫瘍の中で最も生命予後不良な腫瘍の一つである。ユーイング肉腫症例の多くで染色体転座t(11:22)の結果、異常な融合遺伝子EWS-Fli1が生じる。EWS-Fli1は強力な転写因子として働き、ユーイング肉腫の発がん原因と考えられている。これまでに我々は、EWS-Fli1が癌抑制遺伝子Rbに関係した細胞周期制御因子(p27,p21,cyclin E)を標的とし、このRb経路の阻害がユーイング肉腫発がんに深く関与していることを明らかにした。これらのEWS-Fli1の標的遺伝子の中で、臨床的予後と相関するものについて調べた結果、p27発現レベルの低下がユーイング肉腫患者の最も強い予後予測因子であることが判明した。さらに、EWS-Fli1によるp27発現抑制には、ユビキチン・プロテオソーム経路が関与しており、p27をユビキチン化して蛋白質分解を引き起こすユビキチンリガーゼSkp2の関与が示唆された。しかし、EWS-Fli1がいかにしてSkp2によるp27分解を促進しているのか、その分子機構はいまだ不明である。そこで、本研究の目的は、1)EWS-Fli1によるp27発現抑制に関与するSkp2の活性化機構を明らかにし、2)その機構を抑制することでユーイング肉腫の増殖を制御できるか検証し、ユーイング肉腫の新しい分子標的治療法の開発につなげることである。本年度は、ヒトSkp2遺伝子プロモーター領域をクローニング、ルシフェラーゼに連結したレポーターコンストラクトを作成し、これを用いてEWS-Fli1によるSkp2プロモーターの活性化が起こることを確認した。また各種の欠失コンストラクトによる詳細な解析を行い、EWS-Fli1が結合しうるDNA領域まで特定した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] The mechanism of cross-resistance to proteasome inhibitor bortezomib and overcoming resistance in Ewing's family tumor cells2007

    • 著者名/発表者名
      Nakamura T, et. al.
    • 雑誌名

      Int. J. Oncol 31

      ページ: 803-811

    • 査読あり
  • [学会発表] Ewing 肉腫/PNETに対する新しい治療戦略2007

    • 著者名/発表者名
      田仲 和宏, 他
    • 学会等名
      第40回日本整形外科学会骨・軟部腫瘍学術集会
    • 発表場所
      甲府市
    • 年月日
      20070712-13

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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