研究概要 |
骨軟骨欠損に対して正常な硝子軟骨へ修復する治療法は,傷害患者のADLを改善し,その後の変形性変化を予防することから重要となる。自家骨軟骨柱移植術や自家培養軟骨移植術が行われているが,広範な軟骨欠損には対応できない。そこで本研究では,培養軟骨細胞-TCP(tricalacium phosphate)/AW-ceramic-生体活性セメント複合体,人工コラーゲン・TCP-生体活性セメシト複合体などを用いて広範な骨・軟骨欠損部を修復させる方法を確立するととを目的としている。白色家兎(New Zealand White Rabbit,体重3.0-3.5kg)より麻酔下に関節軟骨を採取した後に,TCPdisc,AW-ceramicdisc,人工コラーゲンdisc上で4週間培養して評価した。人工コラーゲン-TCP-生体活性セメジト複合体内での培養が,最も経時的にDNA量,プロテオグリカン含有量,II型コラーゲンのRNA量を増加させることが確認された。しかし,人工コラーゲンdiscはその強度が生体で低下していくため長期使用は困難だった。そこで,人工コラーゲンとのクロスリンクの程度などを増加して,長期使用が可能なように調整を行って実験を準めている。また,生体活性セメント層を薄くしていくと骨との結合強度が低下する傾回が見られた。骨との結合を更に高めるために,ヒト骨髄細胞を添加した場合のオステオカルシンやオステオポンチンなどの増加をPCRで指標として,セメント成分粒子の微小化、均一化,カルシウム塩の濃度の検討などの成分調整を行った。ルシウム塩の濃度の検討などの成分調整を行った。
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