変形性関節症(OA)と糖尿病(DM)の関連性を両疾患の病態に関与するとされている糖化最終産物(advanced glycation end products, AGEs)に着目して解析した。DMラットと正常ラットの比較において、膝関節内のAGEs蓄積と軟骨変性に関連する遺伝子および蛋白発現には差がなく、軟骨細胞を高血糖状態で培養しても軟骨細胞へのAGEs蓄積は増加しなかった。膝前十字靱帯切離によるOAモデルではDMラットの軟骨変性がわずかに高い傾向を示したが、DMでは関節内に蓄積したAGEsが軟骨変性に関連するとした仮説は実証されなかった。
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