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2008 年度 実績報告書

骨軟骨フラグメントの開発

研究課題

研究課題/領域番号 19591768
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

川村 孝一郎  東京女子医科大学, 医学部, 助教 (80408533)

研究分担者 桃原 茂樹  東京女子医科大学, 医学部, 教授 (00190984)
キーワードヒト骨髄幹細胞 / 関節リウマチ / 変形性関節症 / 炎症性サイトカイ / IL-1b / TNF-α / 生物学的製剤
研究概要

変形性関節症や関節リウマチ(以下RA)患者から採取した骨髄幹細胞は、培養増殖させ、in vitro下で骨・軟骨・脂肪細胞などに分化することを確認した。2つの方針で、研究をすすめた。
ひとつは炎症環境下で骨髄幹細胞が前述の細胞分化、特に骨芽細胞分化をするかどうかを検証した。ln vitroで採取した幹細胞株と購入した幹細胞株(Positive Control)に、炎症性サイトカインであるTNFa、IL-1a、IL-1b、IL-6を添加した環境下で、骨分化培養液を添加し、骨産生能分化をするかどうかを、細胞レベル(XTT吸光度試験)、組織レベル(Vl n Kossa等の組織学的試験)、遺伝子レベル(RT-PCRによるmRNA発現)を検討した。その結果、0.01〜0.1ng/ml(IL-1a、1L-1b、IL-6)、50ng.ml(TNFa)で骨産生能は低下したが、分化は確認された。またIL-1bは10ng/ml以上の高濃度で骨産生能が非添加群より増強されることも確認した。特に後半の結果は、再生医学の観点から、IPS細胞作製でウイルスを使用しなくても、in vitroで幹細胞の骨産生能を増強できることを意味しており、骨組織再生に応用できると考えている。
2つめは、in vitroで炎症環境下のヒト骨髄幹細胞にlnfliximab(Remicade[○!R]抗リウマチ生物学的製剤)を投与し、骨分化誘導を試みた。骨産生能分化はTNFα50ng/mlを中心に有意に抑制された。lnfliximabを投与後は組織学的、遺伝子学的に骨産生能分化の改善を認めた。これによりlnfliximabをはじめとする生物学的製剤が破壊された骨組織を修復する可能性が示唆されているが、幹細胞がその一端を担っている可能性があると考えている。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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