サウスカロライナ大学より譲り受けたプラスミドPCMVhPPEをコンピーテント細胞にトランスフォーメーションしたが、このトランスフォーメーションが多少困難であった。アガー培地を何度か交換することにより、培養ができた。10クローンをサブカルチャーした。その後、プラスミドDNAを抽出し、所定の制限酵素によりdigestionして確認をおこなった。そのうちの1クローンを中等量培養し、hPPEのレスポンシブルエレメントをサブクローニングした。当該研究室所有のレトロウイルスベクターMSCViresEGFPに組み込んだ。今後、このプラスミドより実際にウイルスが産生され、かつ、hPPEが転写されているかを確認していく必要がある。動物実験に際しては、プラスミドのままの形での投与を予定しているが、連携研究者所属の研究室において臍帯血由来の問葉系幹細胞も扱っているため、当該細胞の使用も考慮し、基礎的操作技術等を習得し始めた。これにより、高効率かつ長期間の導入遺伝子の発現を期待できる可能性がある。 疼痛モデルマウスの作製:C57BL6マウスを用いて、モデルマウスの作製を試みた。ペントバルビタール麻酔下のマウスの大腿外側に皮切をおき、坐骨神経を露出後、絹糸で結さつした。疼痛コントロールの性質上急性痛には不適の可能性もあるが、ホルマリン局所注射モデルも考慮した。しかし、四肢の小さいマウスでは困難であった。これらの方法は確立しているものではあるが、当該施設に習熟者がいないため、均一に作製できなかった。今後の習熟が必要である。
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