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2010 年度 実績報告書

麻酔薬の神経保護メカニズム:MAPキナーゼとカルシウム動態からの解明

研究課題

研究課題/領域番号 19591790
研究機関大阪大学

研究代表者

澁田 達史  大阪大学, 医学系研究科, 助教 (20324767)

研究分担者 真下 節  大阪大学, 医学系研究科, 教授 (10110785)
上林 卓彦  大阪大学, 医学系研究科, 助教 (10273640)
キーワード低酸素性脳傷害 / 神経細胞 / 初代培養 / フリーラジカルスカベンジャー / 低温 / MAPキナーゼ / 神経保護作用 / 麻酔
研究概要

フリーラジカルスカベンジャー、3-メチル-1-フェニル-2-ピラゾリン-5-ワンの神経細胞に対する保護作用に関し、長期間暴露された低酸素に対する神経保護作用に関して、温度の差異による影響を調べ学会発表、論文報告(Shibuta S et al Br J Anaesth 2010 104 : 52-58.筆頭著者)を行った。この研究においては脳神経細胞を無酸素インキュベーター(ASTEC water jacket type multi-gas incubator, APM-30D)内に24時間留置し、形態学的に神経細胞の生死を判定したところ、細胞生存率は常温下では14.7%、32℃の低温療法下では63.0%であった。つまり、48%の脳神経細胞が低温療法により保護された。この結果を利用し、静脈麻酔薬やフリーラジカルスカベンジャー等の薬物療法及び低温療法の際にNAPK及びその関連シグナルの阻害薬であるJNK阻害薬、MEK1/2阻害薬、PDK-1阻害薬、フォスフォリパーゼC阻害薬、カルモジュリン阻害薬、IP3受容体拮抗薬を投与し、細胞生存率に対する影響を解析し、低温及び薬物療法の神経保護作用におけるMAPK系の関与を明らかにし、メカニズムを解明する事を目的とした。常温下で静脈麻酔薬チオペンタールナトリウム(400mM)を投与した場合の細胞生存率は65%であった。これにin vivoで神経保護作用が認められているMEK1/2選択的阻害薬U0126を付加したところ50nMで細胞生存率は68%と有意ではないが、若干の上昇が見られた。一方でU0126のアナログであるU0124を付加した場合の細胞生存率は62%で有為差は見られなかった。従って現時点ではチオペンタールナトリウムの神経保護作用に関してMEK1,MEK2が関与し、ERK1/2の活性化の下流にある酵素が影響を及ぼしている可能性は否定できない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 緊急帝王切開術後に対照的な経過を辿ったもやもや病合併妊娠の2症例2010

    • 著者名/発表者名
      山下智範
    • 学会等名
      日本麻酔科学会
    • 発表場所
      徳島市
    • 年月日
      20101104-20101106
  • [学会発表] Small temperature variations alter edaravone-induced neuroprotection of cortical cultures exposed to prolonged hypoxic episodes2010

    • 著者名/発表者名
      澁田達史
    • 学会等名
      日本麻酔科学会
    • 発表場所
      福岡市
    • 年月日
      20100603-20100605

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公開日: 2012-07-19  

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