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2008 年度 実績報告書

虚血に伴う心臓自律神経過剰興奮機序とその心筋傷害に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 19591829
研究機関国立循環器病センター(研究所)

研究代表者

秋山 剛  国立循環器病センター(研究所), 心臓生理部, 室長 (70202554)

キーワード心筋虚血・再灌流 / 心臓交感神経 / 心臓迷走神経 / ノルエピネフリン / アセチルコリン / ミオグロビン / マイクロダイアリシス法
研究概要

虚血・再灌流にともなう心臓交感・迷走神経終末からの神経伝達物質放出機序
心虚血時に虚血部心臓交感神経終末からuptake_1 carrierを介して、大量のノルエピネフリン非開口分泌が引き起こされることを明らかにした。また、虚血部心臓迷走神経終末からはアセチルコリン分泌が引き起こされ、その分泌はvoltage-dependent Ca^<2+> channel antagonistではブロックされず、intracellular Ca^<2+> antagonistであるTMB-8で抑制されることを明らかにした。さらに、Na^+-K^+ ATPase inhibitorであるouabainの局所投与により、心臓交感神経終末からはノルエピネフリンの開口分泌と非開口分泌がおこり、心臓迷走神経終末からはアセチルコリンの開口分泌が起こることを明らかにした。このことから、虚血時の心臓交感神経終末からのノルエピネフリン放出、心臓迷走神経終末からのアセチルコリン放出に、ATP枯渇によるNa^+-K^+ ATPaseのblockが関与していると考えられた(Acta Physiol 191:275-84,2007)。
虚血・再灌流にともなう心臓交感・迷走神経終末異堂が心筋細胞傷害に及ぼす影響
冠動脈閉塞直後から迷走神経刺激をおこなうことにより、心筋虚血・再灌流によるミオグロビン放出を指標とした急性期の心筋細胞傷害を軽減できた。しかし、この軽減作用は、アセチルコリンの心筋細胞に対する直接作用より、心拍数低下による心筋酸素消費減少が主たる要因と考えられた。(Life Sci 83:490-5,2008)。また、desipramine局所投与により虚血部交感神経終末からのノルエピネフリンの非開口分泌を抑制しても、心筋虚血・再灌流によるミオグロビン放出を指標とした急性期の心筋細胞傷害は軽減できなかった(投稿中)。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Vagal stimulation suppresses ischemia-induced myocardial interstitial myoglobin release2008

    • 著者名/発表者名
      Kawada Toru
    • 雑誌名

      Life Science 83

      ページ: 490-495

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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