研究課題/領域番号 |
19591877
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
野口 正典 久留米大学, 医学部, 准教授 (10140691)
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研究分担者 |
山田 亮 久留米大学, 先端癌治療研究センター, 教授 (50158177)
内藤 雅康 久留米大学, 医学部, 研究員 (00446080)
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キーワード | 再燃前立腺癌 / テーラーメイド / 汎HLA / ペプチドワクチン療法 / HLA-A3ファミリー |
研究概要 |
1:癌抗原としては前立腺癌を始め上皮性癌に強く蛋白発現するEGFR(epidermal growth factor receptor)分子を解析した。EGFR抗原由来ペプチドのそれぞれのHLA-3ファミリーに対する結合性について遺伝子導入細胞株を用いて検討した。HLA-A分子はHLA-A3、-A11、-A31、-A33を用い、遺伝子導入細胞株としてはHLA-A3、-Al1発現各種細胞株(マウス classI発現低下RMA腫瘍変異株<RMA-S>)を新規に樹立した。ペプチド分子としてはデータベース検索にて各HLA-A分子結合能を有するものを検索して結合スコアーの高い順に各抗原(初年度は6種類)で各HLA-A分子(4種類)ごとに10個合成した。それらを、遺伝子導入のRMA-S細胞にパルスし、そのHLA発現の安定性をFACSで解析し(FACSは現有)、各ペプチドのHLA-A分子との結合性を検討した。その解析より、HLA-A3、AA11、-A31、AA33分子全てに共通して結合能を有するペプチドとしてSART3-109を選択した。さらにSART3-109の免疫原性を、ペプチド特異的でHLA拘束性のCTL誘導能測定により解析した。また、ペプチド特異性については抑制試験にて、HLA-A特異性については、抗体による抑制試験やHLA遺伝子と抗原遺伝子DOUBLETRANSFECTIONの実験系にて確認中である。 2:これまでに同定した且LA-A3スーパータイプペプチド5種類と、現在臨床試験にて使用中のHLA-A2拘束性ペプチド12種類、及びHLA-A24拘束性ペプチド14種類を用いて、再燃前立腺癌患者に対するテーラーメイドペプチドワクチン((汎HLA対応型テーラーメイドペプチドワクチン)を実施し、その安全性、有用性を検討する第1相臨床試験を行っており、現在15名の4験参加者を得、継続中である。
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