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2007 年度 実績報告書

誘導型NO合成酵素の発現調節に関わるエストロゲン受容体αとβの相反する作用の解析

研究課題

研究課題/領域番号 19591922
研究機関山形大学

研究代表者

堤 誠司  山形大学, 医学部, 助教 (50323168)

研究分担者 高橋 俊文  山形大学, 医学部, 講師 (20302292)
倉智 博久  山形大学, 医学部, 教授 (40153366)
キーワードエストロゲン / エストロゲン受容体 / 血管平滑筋細胞 / 誘導型NO合成酵素 / 転写因子
研究概要

【目的】エストロゲン(E2)はエストロゲン受容体α(ERα)およびβ(ERβ)に結合し、転写因子として働くことにより組織特異的に遺伝子発現、細胞増殖・分化に関与している。今回我々は、ヒト血管平滑筋細胞(VSMC)においてE2による誘導型NO合成酵素(iNOS)遺伝子発現調節機序を解析した。
【方法】VSMCを用い、E2及びER拮抗薬であるICI182,780を投与して以下の実験を行った。1)NO産生量の測定。
2)複数種のVSMCにおけるiNOS、ERα及びERβ遺伝子の発現をRT-PCRにて測定。3)iNOS promoter活性をluciferaseassayにて測定。4)ERを有しないCOS-7細胞にERα或いはERβ遺伝子を導入して様々な長さのiNOS promoter活性を測定し、各ERの責任領域を検討した。
【成績】1)大動脈VSMCではE2によりNO産生が抑制され、ICI182,780はその抑制を解除した。2)VSMCの種類によりERαとERβ遺伝子の発現が異なり、ERαが優位に発現していた大動脈VSMCはE2によりiNOS発現が抑制され、ERβが優位に発現していた橈骨動脈VSMCはE2によりiNOS発現が促進された。3)完全長のiNOS promoter活性は大動脈VSMCでは抑制され、橈骨動脈VSMCでは促進された。4)ERβが導入されたCOS-7においてiNOS promoter活性が促進し、ERαとERβでは各々異なった領域で活性の亢進をみた。
【結論】iNOS promoter領域において、ERαとERβは各々異なる責任領域を有することが判明した。iNOS発現においてE2がERβを介してNO産生亢進に関与することが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)

  • [雑誌論文] Mechanism of the divergent effects of estrogen on the cell proliferation of human umbilical endothelial versus aortic smooth muscle cells2007

    • 著者名/発表者名
      Kawagoe, J.
    • 雑誌名

      Endocrinology 148

      ページ: 6092-9

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Fasudil inhibits vascular endothelial growth factor-induced angiogenesis in vitro and in vivo2007

    • 著者名/発表者名
      Yin, L.
    • 雑誌名

      Mol Cancer Ther 6

      ページ: 1517-25

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Raloxifene improves the ovariectomy-induced impairment in endothelium-dependent vasodilation2007

    • 著者名/発表者名
      Takahashi, K.
    • 雑誌名

      Menopause 14

      ページ: 656-61

    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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