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2007 年度 実績報告書

アレルギ-性鼻炎のステロイド耐性化機構の解明と関与分子を標的とした治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19591955
研究機関山形大学

研究代表者

太田 伸男  山形大学, 医学部, 講師 (20282212)

研究分担者 石田 晃弘  山形大学, 医学部, 助教 (00361246)
キーワードアレルギー性鼻炎 / ステロイド / 耐性化
研究概要

アレルギー性鼻炎症例におけるステロイド耐性化の機序を検討する目的で鼻粘膜組織中のステロイド受容体とNF-kBの測定を行った。その結果、アレルギー性鼻炎患者群をステロイド感受性の低い群ではステロイド受容体アルファの発現は認められるものの、ベータ受容体の発現はほとんど認められなかった。一方、ステロイド感受性の低い群ではステロイド受容体アルファとベータの両者の発現が認められたが、べータ受容体の発現が有意に上昇していた。また、鼻粘膜組織中に浸潤した好酸球やリンパ球の細胞内におけるステロイド受容体の局在について蛍光顕微鏡を用いて検討したところ、細胞質と核内の両者に認められた。また、このベータ受容体の発現は粘膜上皮と粘膜下層に強く認められた。一方、NF-kBは炎症性サイトカインの産生に重要な役割を果たし、炎症反応を修飾する。このNF-kBの過剰発現によってステロイド耐性化が生じるとも考えられ,この点を検討するために、NF-kBの発現を測定した。その結果、NF-kBの発現はアレルギー性鼻炎症例と健常人の間で有意な差が認められなかった。以上のことから、ステロイド耐性化にはNF-kBの過剰発現ではなく、ステロイド受容体ベータの発現が関与している可能性が示唆された。また、ステロイド受容体ベータの発現は浸潤した好酸球、リンパ球、形質細胞、血管内皮細胞などに強く、これら炎症性細胞のステロイド耐性化が難治性の病態形成に重要であると考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 鼻粘膜組織におけるグルココルチコイド受容体の発現についての検討2007

    • 著者名/発表者名
      石田晃弘、太田伸男, 他
    • 雑誌名

      アレルギー 56

      ページ: 311

  • [学会発表] Expression of GR on nasal mucosa of patients with allergic rhinitis.2007

    • 著者名/発表者名
      Akihiro Ishida, Nobuo Ohta, 他
    • 学会等名
      World Allergy Congress
    • 発表場所
      バンコク
    • 年月日
      20071200

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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