• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

小児睡眠時無呼吸症候群患者の手術による認知機能、睡眠行動の改善についての検討

研究課題

研究課題/領域番号 19591981
研究機関札幌医科大学

研究代表者

新谷 朋子  札幌医科大学, 医学部, 講師 (10244352)

キーワード小児睡眠時無呼吸 / 終夜睡眠ポリグラフ / 行動障害 / アクティウオッチ / PTT
研究概要

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の重症度として無呼吸低呼吸指数(AHI)が指標となるが、小児は胸郭が柔らかく代償するためAHIでは予測できないことがしばしばである。そこで、脳波を含めた終夜睡眠ポリグラフ(PSG)とともにヒプノPTTを用いて呼吸努力の有無と睡眠中の脳波上覚醒について手術前後の比較を行った。ヒプノPTTは動脈血が左心室から送り出される心拍変動が指先の脈に到達するまでにかかる脈波伝達時間で換気努力の評価と自律神経刺激による覚醒反応の検出が可能な機会であり、小児の検査に適すると考えられた。24名では閉塞型、中枢型無呼吸の判別が可能であった。PSGとの比較では覚醒反応検出の鋭敏さは見られなかったが、換気努力の評価には有用であった。
また、小児の睡眠障害では行動異常(多動や攻撃性)、学習障害、ADHD(注意欠陥・多動性障害)との関連が指摘されている。アデノイド・扁桃摘出術による手術治療を行った小児に腕時計型の行動評価が可能であるアクティウオッチを5名に施行したが、術後観察期間が短かったためか明らかな変化は見られなかった。小児32名の保護者に術前後でOSA-18で行動反応、生活様式の変化について聞いたところ、28名の保護者が気分のむらや攻撃性異常に活発な行動が改善していると回答していた。また、手術によって子どもの健康の心配や低酸素になっているのではないか、という保護者の心配やストレスが軽減してしいることがわかった。PSG、PTTによる睡眠パラメーターの改善、一部には2年間の追跡によって顎顔面形態の改善もみられ、保護者による改善度も高かったが、客観的な行動異常の評価は難しいことがわかり、今後は評価の方法の検討が必要と考えられた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 閉塞型睡眠時無呼吸症候群の外科的治療2008

    • 著者名/発表者名
      新谷朋子
    • 雑誌名

      小児内科 40

      ページ: 77-84

  • [雑誌論文] 閉塞性睡眠時無呼吸症候群 成人の閉塞性睡眠時無呼吸症候群2008

    • 著者名/発表者名
      新谷朋子
    • 雑誌名

      日本臨床 66

      ページ: 254-260

  • [学会発表] 閉塞型睡眠時無呼吸症候群におけるGERDと咽喉頭異常感症2008

    • 著者名/発表者名
      新谷朋子
    • 学会等名
      気管食道学会
    • 発表場所
      熊本
    • 年月日
      2008-11-06
  • [学会発表] SASとGERD, 咽喉頭異常感症との関連について2008

    • 著者名/発表者名
      新谷朋子
    • 学会等名
      日本睡眠学会
    • 発表場所
      福島
    • 年月日
      2008-06-25
  • [図書] 家庭の医学2008

    • 著者名/発表者名
      新谷朋子
    • 総ページ数
      1411-1417
    • 出版者
      病気の知識、のどの病気.

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi