小児の睡眠障害はアデノイド・扁桃肥大が原因となる閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS : Obstructive Sleep Apnea Syndrome)が主である。アデノイド・扁桃摘出術によって、口呼吸、いびき、無呼吸、睡眠中の陥没呼吸、胸郭変形、夜尿、起床時の不機嫌、成長発育不良などが著明に改善することが臨床的に経験されるが、近年OSASによる行動異常(多動や攻撃性)、学習障害、ADHD(注意欠陥・多動性障害)との関連が指摘されている。終夜睡眠ポリグラフ、簡易検査であるヒプノPTT、行動評価としてアクティウオッチ、OSA-18を用いて、小児OSASの病態について検討した。簡易検査であるヒプノPTTを終夜睡眠ポリグラフに加えることによって、呼吸努力の評価が可能であった。 OSA-18では睡眠や日中の行動、保護者の不安が有意に改善して、手術療法の効果が見られた。アクティウオッチは少数例にしか施行できず、24時間の使用が困難で十分な評価は難しかった。
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