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2008 年度 実績報告書

手術用ナビゲーションシステムを用いた術者の技能評価と手術教育プログラム

研究課題

研究課題/領域番号 19591994
研究機関関西医科大学

研究代表者

友田 幸一  関西医科大学, 医学部, 教授 (50164041)

キーワード手術教育 / 技能評価 / ナビゲーション / 画像診断 / モデル実験 / 中枢メカニズム
研究概要

本年度は、産業技術総合研究所開発の精密鼻腔モデルを用い、平成19年度に行った同じ対象者に対して、内視鏡、鉗子、ドリル類の扱い方、操作時間、骨削開の操作、またその際にかかる圧荷重などの計測を行なうと同時に、手術操作中における視線停留点・軌跡分析および停留点時間分析を測定し、経験による差、学習効果に伴う差についても検討した。
その結果、内視鏡、鉗子、ドリル類の扱い方は回数を経るごとに上達し、操作時間も減少した。しかしその際にかかる圧荷重をみると必ずしも回数のみでは改善されず、対象者自身の器用さ、手術に対する感性が関与している傾向がみられた。また手術操作中における視線停留点・軌跡分析および停留点時間分析では、操作に慣れてくると1点に集中する傾向がみられた。
以上のことから内視鏡手技の技能には個人差、能力差のあることが明らかとなった。その大きな要因は、中枢におけるHand-Eye coordination (visuomotor skill)のメカニズムが関係し、特に脳幹部と小脳に分布する運動・感覚神経相関との関連性が考えられた。この中枢におけるメカニズム解明のために解剖学との共同研究で、neocortico-pont-cerebellar projectionに関連する神経線維の局在と分布に関する基礎研究を行い、その一部を32^<nd> Midwinter Meeting for the Association for Research in Otolaryngologyで発表した。
今回は手術手技の正しい教育プログラムまで完成させることはできなかったが、今後、このトレーニングシステムを有効に活用し、対象者の性格や能力も加味したステップ形式のプログラムと評価を完成できたらと考えている。また基礎的研究として手術手技の中枢制御機構の解明も更に進めていきたい。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 手術ナビゲーションの臨床での使用実態に関するアンケート調査結果報告(2)、耳鼻咽喉科2008

    • 著者名/発表者名
      友田幸一
    • 雑誌名

      日本コンピュータ外科学会誌 10

      ページ: 53-67

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 耳鼻咽喉科ナビゲーション手術の現状-2003年、2007年全国アンケート調査結果報告2008

    • 著者名/発表者名
      友田幸一
    • 雑誌名

      耳鼻咽喉科展望 51

      ページ: 368-374

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 仮想の「鏡」による内視鏡下鼻内手術の遠隔手技指導システム2008

    • 著者名/発表者名
      友田幸一, ほか
    • 雑誌名

      産業システム情報化研究会資料 8

      ページ: 5-11

  • [雑誌論文] 内視鏡下鼻副鼻腔手術のための支援機器、ナビゲーションシステム2008

    • 著者名/発表者名
      友田幸一, ほか
    • 雑誌名

      JOHNS 24

      ページ: 173-177

  • [学会発表] ハイパーミラーを用いた鼻科内視鏡手術の遠隔スキルトレーニングシステム2008

    • 著者名/発表者名
      友田幸一
    • 学会等名
      第33回日本外科系連合学会シンポジウム
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2008-06-13

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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