研究課題/領域番号 |
19592030
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
西出 忠之 横浜市立大学, 医学研究科, 助教 (90347344)
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研究分担者 |
水木 信久 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (90336579)
大野 重昭 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (50002382)
猪子 英俊 東海大学, 医学部, 教授 (10101932)
伊藤 典彦 横浜市立大学, 医学研究科, 助教 (80264654)
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キーワード | トランスレーショナルリサーチ / ゲノム / 遺伝子 / マイクロサテライト / 多因子性遺伝疾患 |
研究概要 |
本研究は、ゲノム内に散在する数塩基単位の反復配列であるマイクロサテライト(MS)を用いて全染色体を網羅的にスクリーニングすることにより、ベーチェット病の疾患感受性遺伝子および疾患特異的遺伝変異を同定することを目的としている。得られた遺伝情報をもとに、正確な疾患自身の診断、予後の予測、および疾患発症のリスク(相対危険率)の予測を可能とする迅速遺伝子診断キットを作製する。さらに、疾患に関わる蛋白を同定し、その標的分子薬の開発を行う。 平成18年度までに23,465個の全てのMSマーカーについて3段階のpooled DNAスクリーニングを完了し、P値0.05未満で147個の陽性MSマーカーが得られている。147個の陽性MSマーカーから偽陽性を除外して最終的な真の陽性MSマーカーを決定するため、平成19年度はpooled DNAスクリーニングで得られた陽性波形データの総合的な解析・検討後、pooled DNAに使用した検体と同一の300検体を用いたindividual DNAスクリーニングを行った。その結果、本病と真に相関を示す陽性MSマーカーを6個検出した。6個の陽性MSマーカーのうち3個が6番染色体に位置し、HLAクラスI領域に存在する2個のMSがP値0.0001未満と本病と顕著に相関していた。また、3番、12番および22番の各染色体に陽性MSマーカーが1個ずつ存在した。今後、絞り込まれた疾患感受性候補領域の網羅的なSNP解析を進め、多因子性遺伝疾患であるベーチェット病の病因遺伝子を網羅的に明らかにしていく。
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