研究課題
麻酔薬の過剰投与により屠殺したGFPラットより眼窩外涙腺を摘出した。この涙腺をトリプシン/EDTA溶液にて分散させ、培養皿上に播種し、5%CO_2で37℃のインキュベータ内にて各種培養液で培養を行った。10%FBS/DMEMでは培養開始11日目でコンフルエントになり、敷石状の細胞、紡錘状の細胞および重層化している細胞が観察された。SHEM(10%FBS, 10ng/mL recombinant human EGF, 5μg/mL Insulin, 0.1μg/mL cholera Toxin)では一部に敷石状の構造が認められたが、多くの細胞が線維芽細胞様の紡錘形の形態を示した。一方、低Ca^<2+>濃度のdefined Keratinocyte-SFMで培養したところ、細胞はコロニー状に増殖し、コロニー内では小型の細胞が敷石状に観察され、コロニー外のプレート上には線維芽細胞様の細胞が散見された。これらの結果から、低Ca^<2+>濃度のdefined k-SFMの培養では主に涙腺上皮細胞が未分化な状態を維持しながら、培養出来ることが判明した。また涙腺上皮細胞の3次元培養法を検討するため、GFP-のラットより調製したファイブロブラストと共にGFPラットより調製した涙腺細胞をアテロコラーゲン中に分散して培養したところ、一部のGFP陽性の細胞はアテロコラーゲン内で増殖することが確認された。一部の涙腺細胞は3次元の立体構造を構築する可能性が示唆された。
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