研究課題/領域番号 |
19592072
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
森本 尚樹 京都大学, 医学研究科, 助教 (40378641)
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研究分担者 |
鈴木 茂彦 京都大学, 医学研究科, 教授 (30187728)
野瀬 謙介 京都大学, 医学研究科, 准教授 (80379057)
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キーワード | 培養真皮 / 複合型培養皮膚 / 臨床応用 / 自己血清 |
研究概要 |
1.培養真皮について 手術時に余剰となった真皮より、患者自己血清で線維芽細胞の培養を9例(男性5例、女性4例、年齢50-77歳、平均63.2歳)で行った。10%ウシ胎児血清(FBS)添加DMEM培地、10%成人ヒト血清(HS)添加DMEM培地、2%自己血清(AS)添加HFDM-1培地の3種類の培地で培養し培地交換は2-3日おきに行った。初回継代時、2、3継代時の細胞数を比較した。上記検体中の3検体の線維芽細胞を直径8ミリの二層性人工真皮に播種し、同様の3種類の培地で2週間培養し、人工真皮内での細胞増殖を比較した。細胞数はMTT法で評価した。線維芽細胞の初代培養の結果、初回継代では2%AS添加HFDM-1培地で最も線維芽細胞数が多かった。また第3継代までは2%AS添加HFDM-1培地で培養した群で10%FBS添加培地培養群よりも線維芽細胞数が多かった。人工真皮に播種後の細胞数は2%AS添加HFDM-1と10%HS添加DMEMでは培養4日および7日で有意差がみられたが、2%AS添加HFDM-1と10%FBS添加DMEM培地では有意差はみられず、2%AS添加HFDM-1は今まで培養に用いてきた10%FBS添加DMEM培地と同等に使用可能であると考えられた。 2.複合型培養皮膚について 手術時に余剰となった皮膚より表皮角化細胞、線維芽細胞の培養を行った。表皮細胞の培養にはヒト角化細胞用無血清培地(DKSFM)、線維芽細胞の培養には2%HS添加HFDM-1を用いた。複合型培養皮膚の作製は我々が報告してきた2種類のコラーゲンスポンジを用いた方法で行い、10%FBS添加DMEM培地、2%HS添加HFDM-1培地を用いて気液界面培養を行った。1週間培養後、FBS添加培地、2%HS添加HSDM-1培地共に重層化した表皮が形成された。
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