研究課題/領域番号 |
19592090
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
黒田 泰弘 香川大学, 医学部附属病院, 准教授 (80234615)
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研究分担者 |
中村 丈洋 香川大学, 医学部, 助教 (80419506)
芝崎 太 (財)東京都医学研究機構, 臨床総合研究所, 部長 (90300954)
内野 博之 東京医科大学, 医学部, 講師 (60266476)
前川 剛志 山口大学, 医学部, 教授 (60034972)
河井 信行 香川大学, 医学部, 講師 (40294756)
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キーワード | 重症頭部外傷 / 蘇生後脳症 / マイクロダイアリシス / グリセオール / プロテオーム |
研究概要 |
病院倫理委員会承認後、患者御家族に承諾を得られた重症脳障害者19例(蘇生後脳症7例、重症頭部外傷12例)において、脳マイクロダイアリシス(microdialysis:MD)モニタリングを行った。 蘇生後脳症では心拍再開後12時間以内のグリセオール値が高値(500μM)である症例は神経学的転帰が不良であった。これは蘇生後昏睡状態であってもグリセオール初期値が低値であれば意識が改善し予後が良好となることを示唆し、蘇生後集中治療における脳MDモニタリングの有用性を示した。現在、MDサンプルのプロテオーム解析中であり、神経学的転帰によってタンパク発現パターンに違いがあるかを検討している。 重症頭部外傷例においては、神経学的転帰の相違によってMDパラメータ(グリセオール、グルタミン酸、乳酸、ピルビン酸、ブドウ糖)に明らかな差はなかった。重症頭部外傷は病態が複雑であるため、サブ解析としてびまん性損傷と局所性損傷に分けて画像診断およびMDプローブの位置の検討を進めている。MDサンプルのプロテオーム解析も同時に進行中である。
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