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2007 年度 実績報告書

超大孔径膜血液濾過による致死性メディエータHMGB-1除去についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 19592096
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

中 敏夫  和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (00244757)

キーワード血液濾過透析 / 敗血症 / HMGB-1 / サイトカイン / メディエータ / 血液濾過 / 多臓器不全
研究概要

まず全血エンドトキシン刺激培養モデルでHMGB-1が確かに誘導されているか予備実験を行った.健常ボタンティア6名から得た新鮮血にエンドトキシンを加え24時間培養を行い,HMGB-1とIL-6,IL-8の血中濃度を経時的に測定した.その結果、HMGB-1は4h後から上昇し,その後24hまで連続的に増加した.IL-6,IL-8は培養2hで十分誘導されていた.12h以上培養すると溶血がひどくなるため本試験には8h培養血を用いることとした.この条件ではHMGB-1の濃度は50-60ng/mlと臨床的にも意味のある値となっていた.
次に同様に健常人から得た新鮮血をエンドトキシンで刺激・HMGB-1を誘導した血液モデルを用いて,通常膜とsuper-high flux(SHF)膜でHMGB-1やIL-6,IL-8の除去とくにふるい係数(SC)(median(25^<th>,75^<th> percentile)に差があったかを検討した.その結果,IL-6のSCは通常膜で5.6%(4.9.7.1),SHF膜で79.5%(70.5,79.6)で有意にSHF膜で高かった(p<0.05).同様にIL-8のSCは通常膜で10.8%(8.3,13.8),SHF膜で68.1%(61.2,73.4)と有意にSHF膜で高かった(p<0.05).さらにHMGB-1のSCは通常膜で1.2%(0.9,4.5)に対してSHF膜ではで15.5%(13.1,19.0)で有意にSCが高かった(p<0.05).今回SHF膜でIL-6,IL-8およびHMGB-1のふるい係数が通常膜に比較して有意に増加することが判明した.これらのメディエータ除去効率の増加が臨床上効果があるのかどうかは不明であるが,次年度に計画している臨床例での検討に対する基礎データとして大きな意義があるものと考えられる.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Super high flux hemofiltrationによるHMGB-1の除去について:an ex vivo study2008

    • 著者名/発表者名
      中 敏夫
    • 学会等名
      第35回日本集中治療医学会総会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2008-02-16
  • [学会発表] CRRTによるサイトカイン除去とHMGB-1制御2007

    • 著者名/発表者名
      中 敏夫
    • 学会等名
      第18回日本急性血液浄化学会
    • 発表場所
      大分市
    • 年月日
      2007-10-06

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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