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2008 年度 実績報告書

発生と再生過程でのFGFとBMPの相互作用解明から骨再生制御治療システムへの応用

研究課題

研究課題/領域番号 19592113
研究機関岡山大学

研究代表者

河井 まりこ  岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (40379839)

研究分担者 山本 敏男  岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (30107776)
キーワード発生 / 再生 / 骨
研究概要

1)FGFR1,FGFR2,Sprouty2の遺伝子抑制あるいは過剰発現状態でのニワトリあるいはマウスの顎骨ならびに頭蓋顔面骨形成の表現型と遺伝子発現パターンの解析:FGFR1、FGFR2を抑制状態にしたニワトリ胚での頭蓋顔面骨の発生を観察したところ、顎骨の形成においてはコントロール群と比較し、骨長が有意に短くなった。さらに、骨格標本を作成したところ、前頭骨ならびに上顎骨において、骨欠損部位が観察された。また、組織切片作成を行なったところ、コントロール群と比較し、骨形成が未熟な部位が観察された。さらに、組織切片上で種々の骨形成関連因子遺伝子の発現パターンを観察したところ、特にRunx2の遺伝子の発現が強く発現しているのが観察された。また、Fgfrコンディショナルノックアウトマウスでは、骨格標本作製の解析ならびに組織学的解析から頭蓋骨の形成に遅延が認められた。
2)Fgfr1コンディショナルノックアウトマウスからの細胞の単離とその骨誘導能と遺伝子発現パターン:Fgfr1コンディショナルノックアウトマウスからの細胞の単離を試み、その後、一ヶ月間、培養を行なった。その結果、野生型マウスからの細胞と比較し、骨誘導能の指標となるALP染色、ならぴアリザニン赤染色において有為な差を認めた。また、頭蓋骨あるいは下顎骨からといった細胞の採取部位によって、その細胞の骨誘導能のパターンが異なった。さらに、培養10日、20日後の遺伝子発現パターンを全RNAの回収を行い、FGFシグナリングの関連因子の発現解析をRT-PCR法にて行った。その結果、MAPKシグナリング関連因子であるERKとともにFGFR3の発現に有為な差が認められた。
3)FGFシグナリング抑制下におけるBMPシグナリングの影響についての解析:Fgfr1コンディショナルノックアウトマウスからの細胞の単離によって樹立した細胞にリコンビナントBMP-4を添加したところ、添加しないコントロール群と比較し、ALP染色ならびにアリザニン赤染色に有意な差を認め、FGFシグナリングが抑制下においてもBMPによって、骨誘導能が高まることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] FGFとBMPの相互作用による骨誘導制御システムの構築2008

    • 著者名/発表者名
      河井まりこ、秦正樹、山本敏男
    • 雑誌名

      医薬ジャーナル 19

      ページ: 46-48

  • [雑誌論文] 中・高年者の口腔・咀嚼機能向上を目的とした日帰り歯槽骨再生治療法の確立2008

    • 著者名/発表者名
      河井まりこ
    • 雑誌名

      Proceeding of Daiwa Securities Health Foundation 33

      ページ: 125-130

  • [学会発表] 神経堤細胞による顎顔面骨形成過程でのFGFシグナリングの影響2009

    • 著者名/発表者名
      河井まりこ、山本敏男
    • 学会等名
      第114回日本解剖学会総会
    • 発表場所
      岡山理科大学
    • 年月日
      2009-03-28
  • [学会発表] 頭蓋形成におけるFGFシグナリングの影響2008

    • 著者名/発表者名
      河井まりこ、山本敏男
    • 学会等名
      第26回日本骨代謝学会総会
    • 発表場所
      大阪国際会議場
    • 年月日
      2008-10-29
  • [学会発表] 頭蓋骨形成におけるFGFシグナリングの影響2008

    • 著者名/発表者名
      河井まりこ、山本敏男
    • 学会等名
      第50回歯科基礎医学会総会
    • 発表場所
      有明コンベンションホール
    • 年月日
      2008-09-25

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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