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2007 年度 実績報告書

転写制御因子による味蕾細胞の分化制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19592122
研究機関九州歯科大学

研究代表者

瀬田 祐司  九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (90291616)

研究分担者 豊島 邦昭  九州歯科大学, 歯学部, 教授 (10112559)
豊野 孝  九州歯科大学, 歯学部, 助教 (10311929)
キーワード味覚器 / 転写制御因子 / Mash1 / Hes6 / マウス
研究概要

味蕾細胞は、味蕾基底細胞と、味蕾基底細胞から分化するI型、II型、III型細胞の4種類の細胞に分類されている。そしてそれぞれの細胞型が異なった機能をもち、それらの細胞型が集合して味蕾としての機能を営んでいることが推測される。しかしながら、基底細胞から味蕾の各細胞型への分化の制御機構についてはまだ解明されていない。
本研究では、III型細胞の分化に関係すると考えられている転写制御因子のMash1の機能について検索するために、胎生期ならびに生後直後のMash1ノックアウトマウスの有郭乳頭ならびに軟口蓋味蕾を組織学的に観察した。さらにマウスの初代培養舌上皮にMash1を強制発現させて、舌上皮細胞における分化形質発現の変化を検索した。
Mash1ノックアウトマウスの軟口蓋では、胎生後期において味蕾としての形態がすでにできあがっているのが観察された。さらにMash1ノックアウトマウスの軟口蓋味蕾ではgustducin陽性のII型細胞が観察された。また、Mash1ノックアウトマウスの有郭乳頭や茸状乳頭の上皮における、II型細胞の分化に関係すると考えられている転写制御因子のHes6の発現には野生型マウスとの間には差は見られなかった。これらの事から、Mash1は味蕾細胞の中で、II型細胞の分化には影響を与えず、III型細胞の分化において重要な機能を演じていることが推測された。
また、マウスの初代培養舌上皮にMash1を強制発現させると、GAD1、AADCなどの味蕾のIII型細胞に発現が認められる遺伝子の発現がRT-PCRで確認された。さらに、免疫染色でもAADCの発現がMash1発現舌上皮細胞に観察された。これらのことから、Mash1が味蕾のIII型細胞の分化において重要な機能を演じていることが推測された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Immunohistochemical Iocalization of aromatic L-amino acid decarboxylase in mouse taste buds and developing ta2007

    • 著者名/発表者名
      Seta Y, Kataoka S, Toyono T, Toyoshima K
    • 雑誌名

      Histochem Cell Biol. 127

      ページ: 415-422

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 転写制御因子による味蕾細胞の分化制御2007

    • 著者名/発表者名
      瀬田 祐司, 豊野 孝, 片岡 真司, 豊島 邦昭
    • 雑誌名

      日本味と匂い学会誌 14

      ページ: 373-374

    • 査読あり
  • [学会発表] 転写制御因子による味蕾細胞の分化制御2007

    • 著者名/発表者名
      瀬田 祐司、豊野 孝、片岡 真司、豊島 邦昭
    • 学会等名
      第41回日本味と匂学会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20070726-28
  • [備考]

    • URL

      http://www2.kyu-dent.ac.jp/depart/2kaibou/Site/HOME.html

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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