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2008 年度 実績報告書

転写制御因子による味蕾細胞の分化制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19592122
研究機関九州歯科大学

研究代表者

瀬田 祐司  九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (90291616)

研究分担者 豊島 邦昭  九州歯科大学, 歯学部, 教授 (10112559)
豊野 孝  九州歯科大学, 歯学部, 助教 (10311929)
キーワード味覚器 / 転写制御因子 / Mash1 / Hes6 / AADC / マウス
研究概要

本研究では、III型細胞の分化に関係えらわている転写制御因子のMash1の機能について検索するために、胎生期ならびに生後直後のMash1ノックアウト(KO)マウスの有郭乳頭ならびに軟口蓋味蕾を組織学的に観察した。さらにマウスの初代培養舌上皮にMash1を強制発現させて、舌上皮細胞における分化形質発現の変化を検索した。
KOマウスの軟口蓋では、胎生後期において味蕾としての形態がすでにできあがっているのが観察された。さらにKOマウスの軟口蓋味蕾ではgustducin陽性のII型細胞が観察された。また、KOマウスの有郭乳頭や茸状乳頭の上皮における、II型細胞の分化に関係すると考えられている転写制御因子のHes6の発現には野生型マウスとの間には差は見られなかった。これらの事から、Mash1は味蕾細胞の中で、II型細胞の分化には影響を与えず、III型細胞の分化において重要な機能を演じていることが推測された。詳細にKOマウスのIII型細胞を検索すると、AADCの発現が消失していたが、その他のIII型細胞のマーカー(NCAM,SNAP25)の発現は認められた。このことから、Mash1がIII型細胞の中でもAPUD能を持つ細胞の分化に必須であることがわかった。
また、マウスの初代培養舌上皮にMash1を強制発現させると、GAD1,AADCなどの味蕾のIII型細胞に発現が認められる遺伝子の発現がRT-PGRで確認された。さらに、免疫染色でもAADCの発現がMash1発現舌上皮細胞に観察された。これらのことから、Mash1が味蕾のIII型細胞の分化において重要な機能を演じていることが推測された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Mash1欠損による味蕾細胞分化への影響2008

    • 著者名/発表者名
      瀬田祐司, 豊野孝, 片岡真司, 豊島邦昭
    • 雑誌名

      日本味と匂い学会誌

    • 査読あり
  • [学会発表] 味蕾3型細胞の分化におけるMash1の役割2008

    • 著者名/発表者名
      瀬田祐司, 豊野孝, 片岡真司, 豊島邦昭
    • 学会等名
      第50回歯科基礎医学会学術大会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2008-09-25
  • [学会発表] Mash1欠損による味蕾細胞分化への影響2008

    • 著者名/発表者名
      瀬田祐司, 豊野孝, 片岡真司, 豊島邦昭
    • 学会等名
      日本味と匂い学会
    • 発表場所
      富山
    • 年月日
      2008-09-18
  • [学会発表] Mash1による味蕾3型細胞の分化制御2008

    • 著者名/発表者名
      瀬田祐司, 片岡真司, 豊野孝, 豊島邦昭
    • 学会等名
      日本解剖学会
    • 発表場所
      大分
    • 年月日
      2008-03-29
  • [備考]

    • URL

      http://www2.kyu-dent.ac.jp/depart/2kaibou/Site/HOME.html

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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